ホンダAF18ディオは2ストロークエンジンを搭載したスクーターで、パワフルな走りと軽快な取り回しが魅力です。しかし、2スト車特有のトラブルとしてよくあるのが「白煙が異常に出る」という現象です。今回はこの症状が起きる原因と、その対策方法についてわかりやすく解説します。
2ストロークエンジンにおける白煙の正体
2ストエンジンでは、オイルとガソリンを混合して燃焼させます。そのため、ある程度の白煙は正常です。ただし、あまりにも大量の白煙が出る場合、何らかの異常を疑うべきです。
白煙の主成分は燃えきらなかった2ストオイル。これが過剰に供給されていたり、燃焼効率が悪化していると、白煙が大量に発生します。
オイルポンプの不具合と白煙の関係
AF18ディオには分離給油式のオイル供給システムが採用されています。つまり、オイルポンプがエンジン回転数に応じてオイルを供給する仕組みです。ここでトラブルがあると、オイルが過剰に供給されてしまい、大量の白煙が出る原因になります。
チェックポイント:オイルホースの劣化・ポンプの固着・ポンプリンクの引っ掛かりなど。特に中古車購入直後は、過去のメンテナンス状況が不明なため注意が必要です。
マフラーの詰まりとカーボン堆積
2ストのマフラーは、走行を重ねるごとに未燃焼オイルやカーボンが溜まり、排気効率が悪化します。この詰まりが進むと、排気ガスがスムーズに抜けず、結果として白煙の排出が増える場合があります。
実際、AF18ディオに社外チャンバーを装着し、未清掃のまま使い続けたユーザーが、排気ポートやマフラー内部にカーボンが詰まり、走行中に白煙がモクモク出たという報告もあります。
その他の可能性:オイルの種類や混合ミス
指定外のオイルや粘度の高い製品を使っている場合、完全燃焼しにくくなり、白煙の原因になります。特に「バイク用ではない汎用2ストオイル」を使用していると、問題が発生しやすくなります。
また、分離給油の車両に誤って混合ガソリンを入れてしまうと、オイル量が過剰になり、白煙地獄になるケースもあります。
対処法:まずは原因の切り分けを
- オイルポンプの動作確認:ワイヤーやリンクに異常がないか点検
- マフラー清掃または交換:カーボン詰まりが見られるなら焼き掃除や交換を検討
- 使用オイルの見直し:純正または信頼ある2ストオイルに切り替え
自信がなければ、信頼できるバイクショップにて一度診断してもらうのが安心です。
まとめ:白煙は「正常」と「異常」の境界を見極めることが大切
AF18ディオなどの2ストバイクは、ある程度の白煙は正常です。しかし、「尋常ではないほどの白煙」は明らかに異常のサイン。オイルポンプ、マフラー、オイルの種類などを総合的に点検することで、安心してライディングを楽しめるようになります。
中古で購入したばかりなら、なおさら早期点検をおすすめします。愛車の寿命を延ばし、楽しいバイクライフを送るために、ぜひ早めの対処を。
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