モンキーのカスタムを行う際、ギア比を変更したり、クラッチやスプロケットを強化したりすることはよくありますが、予期しないエンストや走行不良に直面することもあります。特に、ハイギア化や強化クラッチの導入後にエンストが発生する場合、いくつかの要因が考えられます。本記事では、モンキーのハイギア化によるエンストの原因とその対策について解説します。
1. ハイギア化によるエンストの原因とは?
ハイギア化によってエンジンの回転数が低下し、発進時に十分なトルクが得られないことがあります。特に、低速時やクラッチがしっかりつながる前にエンジン回転数が下がると、エンストが起きやすくなります。モンキーの場合、スプロケットの変更や強化クラッチの導入は、ギア比を大きく変化させるため、エンジンの挙動にも影響を及ぼします。
例えば、フロントスプロケットを13丁から15丁に変更した場合、ギア比が高くなるため、発進時にエンジンが低回転になりやすく、クラッチがつながった瞬間にエンジンが止まってしまうことがあります。これを防ぐためには、発進時にエンジン回転数を十分に上げる必要があります。
2. 強化クラッチとキャブレターの関係
強化クラッチを組み込むこと自体がエンジンの動作に直接的な影響を与えるわけではありませんが、クラッチの切れ具合やトルク伝達が変わるため、走行時のトルク感覚やエンジンのレスポンスに変化が現れることがあります。この変化によって、エンジンが正常に吹け上がらずエンストが発生する可能性もあります。
強化クラッチを取り付けた後、キャブレターの調整を行うことは非常に重要です。特に、キャブレターの燃調(空燃比)が合っていないと、エンジンの回転がスムーズに上がらず、エンストを引き起こすことがあります。キャブレターのセッティングを見直し、燃料供給の調整を行うことで、エンジンのトルク感や回転数が改善され、エンストを防ぐことができます。
3. ハイギアレシオに対応したトルク調整
ハイギア化によるエンスト問題を解決するためには、トルクを十分に確保する必要があります。特にモンキーのような小排気量のバイクでは、トルクが不足すると低速での走行や発進が難しくなります。ボアアップやハイカム、キャブレターの変更を行った場合、それに見合ったトルクをエンジンが発生できるようにする必要があります。
例えば、ボアアップによってエンジンの排気量が増加すれば、低回転でも十分なトルクを得られるようになることが期待できます。しかし、ハイギア化やスプロケットの変更がこれを上回るようなギア比変更を行うと、低速域でのトルク不足が生じやすく、エンストに繋がる可能性が高まります。
4. スプロケット変更後の調整ポイント
フロントスプロケットを13丁から15丁に変更した後、エンジン回転数やトルクが最適化されていない場合、エンストが発生する可能性が高くなります。この場合、フロントスプロケットを元の13丁に戻すことで、エンジンの回転数を調整し、発進時のトルクを改善することができます。
また、リアスプロケットのサイズも重要です。リアスプロケットが31Tのままであれば、フロントスプロケットの変更だけではエンジンのトルクを最適化できないことがあります。リアスプロケットも適切なサイズに調整し、ギア比のバランスを取ることが重要です。
5. まとめ:エンストを防ぐための調整方法
モンキーのハイギア化によるエンスト問題を解決するためには、いくつかのポイントを確認し、調整を行う必要があります。まず、スプロケットの変更に伴うギア比の調整が重要です。また、強化クラッチの導入後はキャブレターの燃調を再度確認し、エンジンの回転数やトルク感を最適化することが求められます。
最終的には、エンジンのトルクとギア比を調整し、適切な燃調とクラッチの設定を行うことで、ハイギア化後でもスムーズな走行が可能になります。しっかりとした調整を行い、モンキーのカスタムを成功させましょう。
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