引っ越しや進学などで、教習所を卒業した都道府県とは別の場所で運転免許の学科試験を受けたいという方は少なくありません。その際に気になるのが、「卒業証明書や受験票に記載された公安委員会名を変更できるのか?」という点です。この記事では、県外の教習所を卒業した人が地元で学科試験を受けるために必要な手続きについて、詳しく解説します。
卒業証明書は原則として発行元の公安委員会に基づく
自動車教習所を卒業すると、「卒業証明書」や「仮免許申請書」などが交付されますが、これらの書類には卒業した教習所が属する都道府県の公安委員会名が記載されています。
たとえば、大阪の教習所を卒業した場合は「大阪府公安委員会」となり、そのままでは他県(たとえば愛知県)で学科試験を受けることはできません。これは各都道府県ごとに管理主体が異なっており、学科試験や免許交付もそれぞれの公安委員会単位で行われているためです。
地元で学科試験を受けるには「書き換え手続き」が必要
他県で学科試験を受けたい場合は、地元の免許センターや運転免許試験場で「申請書類の書き換え手続き」を行う必要があります。この手続きを通じて、卒業証明書や受験票に記載された公安委員会名が、受験希望地の都道府県名に変更された正式な書類として扱われます。
この手続きは郵送対応ができないケースが多いため、基本的には窓口での対応となります。手続きは平日のみで、書類不備があると再訪問になる可能性もあるので、事前準備が重要です。
手続き時に必要な持ち物一覧
書き換えの手続きには、次のような書類・持ち物が必要です。
- 教習所で発行された卒業証明書
- 仮免許申請書(原本)
- 教習所で交付された受験票
- 本人確認書類(住民票やマイナンバーカード、運転履歴証明書など)
- 印鑑(認印でOKな場合が多い)
さらに、各都道府県によって異なる書類や書式が求められる場合もあるため、各都道府県の警察本部の公式サイトや試験場に事前確認をするのがベストです。
手続き後の流れと学科試験の予約方法
書き換え手続きが完了すると、新たにその都道府県の公安委員会名が記載された受験書類が交付され、それを使って地元の試験場で学科試験を受験できます。
試験日の予約は、都道府県ごとに「完全予約制」または「当日受付制」が異なるため、事前に試験場の案内を確認してください。一部の自治体ではネット予約にも対応しています。
まとめ:学科試験の県外受験には書類の事前対応が必要
他県の自動車教習所を卒業した場合でも、地元の都道府県で学科試験を受けることは可能です。ただし、卒業証明書や申請書類に記載された公安委員会名を変更するために、事前の「書類書き換え手続き」が必須です。
地元の免許センターや警察の免許課に出向いて、必要書類を確認・準備し、余裕を持って行動することが合格への第一歩となります。
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