シビックFL1のRSにエアロパーツを装着するとき、気になるのが「このまま車検に通るのか」という点です。特にフロントリップスポイラーは地上高や車体からの突出、トランクスポイラーは後方への突出や突起形状などが気になりやすいパーツです。
2026年8月時点でBLITZ公式サイトを確認すると、2024年9月以降のシビックFL1向けとしてFront Lip Spoiler(コードNo.60488)とTrunk Spoiler(コードNo.60489)が設定されています。RSを装着イメージとして掲載しており、FL1・L15C・2024年9月以降の車両が適合対象です。
ただし、メーカーの車種適合と「どの車両でも無条件で車検に通る」という意味は同じではありません。車検ではパーツ単体ではなく、実際にそのパーツを取り付けた状態の車両が道路運送車両の保安基準に適合しているかが確認されます。車高を下げている場合や取り付け位置が不適切な場合などには結果が変わるため、そこまで含めて考える必要があります。
- BLITZのFL1 RS用フロントリップとトランクスポイラーの適合
- 結論として、純正車高に正しく装着するなら車検を通せる可能性は高い
- フロントリップで特に確認したいのは最低地上高
- エアロパーツは「指定部品」として扱われることがある
- フロントリップは突起と取り付け強度にも注意
- トランクスポイラー60489はどうなのか
- フロントリップだけ、トランクスポイラーだけでも装着できる?
- RSの場合は品番60488を選ぶことが重要
- 車高調を入れている場合は話が変わる
- タイヤサイズや積載状態にも注意
- ディーラー車検では社外エアロを断られることがある?
- 購入前に確認しておきたいチェックリスト
- 「車検対応品」と書いてあれば絶対通るわけではない
- まとめ:FL1 RS+BLITZ 60488・60489は正規装着なら車検を通せる可能性が高い
BLITZのFL1 RS用フロントリップとトランクスポイラーの適合
BLITZの「AERO SPEED for CIVIC FL(2024/09-)」では、2024年9月以降のシビックFL1・L15C向けにフロントリップスポイラーとトランクスポイラーが設定されています。
| パーツ | コードNo. | 素材 | 主な適合 |
|---|---|---|---|
| Front Lip Spoiler | 60488 | FRP | CIVIC FL1 2024/09~ |
| Trunk Spoiler | 60489 | FRP | CIVIC FL1 |
フロントリップ60488についてBLITZは、2024年9月以降のモデル専用品と明記しています。また公式ページでは「HONDA CIVIC RS/e:HEVをよりアグレッシブな表情へ演出するオリジナルエアロキット」として紹介されています。
トランクスポイラー60489はダックテール形状で、FL1への適合が確認されています。したがって、2024年9月以降のFL1 RSへメーカー指定どおり装着するという前提なら、少なくとも「車種違いのエアロを無理に取り付ける」という状態ではありません。
[参照] BLITZ「AERO SPEED CIVIC FL(2024/09-)」
結論として、純正車高に正しく装着するなら車検を通せる可能性は高い
この2製品をFL1 RSへメーカー指定どおり取り付け、車両側にも極端なローダウンや保安基準に抵触する改造がなければ、一般的には車検を通せる可能性が高いと考えられます。
特にトランクスポイラー60489については、BLITZがFL1専用品として設計し、取付要領書まで公開しています。取付要領書ではボディ中心との位置合わせや固定方法などが具体的に示されています。
ただし、独立行政法人自動車技術総合機構(NALTEC)は、たとえ市販パーツに「車検対応」と表示されていても、それだけで自動的に保安基準適合として扱うわけではないと説明しています。装着車両や取り付け方法によって基準不適合になる場合があるためです。
[参照] 自動車技術総合機構「後付け自動車部品関係のFAQ」
フロントリップで特に確認したいのは最低地上高
フロントリップスポイラーを装着すると、当然ながら純正バンパーより下側へ張り出す部分が増えます。そのため車検で最初に気になりやすいのが最低地上高です。
道路運送車両の保安基準には最低地上高についての基準があり、一般によく知られている目安は9cmです。ただし、バンパーやエアロパーツなどについては部位の材質・構造・位置等に応じた詳細な規定や取り扱いがあるため、「リップの最下端を測って9cm未満なら必ず即アウト」と単純化できない場合もあります。
重要なのは、車検時には車両全体が保安基準へ適合している必要があるということです。純正サスペンションのRSへ60488を正規位置で取り付ける場合と、車高調でさらに40~50mm下げた車へ取り付ける場合では条件が大きく変わります。
例えば純正車高では十分な余裕があったとしても、その後車高調を装着して大きくローダウンすれば、フロント周辺だけでなくマフラーやサスペンションメンバーなど別の部位が最低地上高不足になる可能性もあります。
エアロパーツは「指定部品」として扱われることがある
社外エアロを装着すると、「車の長さや高さが変わったら構造変更が必要なのでは」と心配になることがあります。
国土交通省の通達では、ユーザーが追加・変更する可能性が高く、安全や公害防止上の支障が少ない一定の部品を「指定部品」として扱っています。この指定部品にはエア・スポイラ、エア・ダム、そのほかのエアロパーツ類が含まれています。
自動車技術総合機構も、指定部品をボルトや接着剤などで装着する場合には、一定の取り扱いのもとで車検証の記載事項変更手続きが不要になることがあると説明しています。
ただし指定部品だから何をしてもよいわけではありません。装着後の自動車そのものが保安基準に適合していることが前提です。極端な突出、鋭い突起、不確実な固定などがあれば問題になる可能性があります。
フロントリップは突起と取り付け強度にも注意
車体外側へ取り付けるエアロパーツには、歩行者などへ接触した際に危険となる鋭利な形状がないことなど、車枠・車体に関する保安基準があります。
エアスポイラーについても、角部の形状や突出状態、固定方法などについて詳細な基準があります。自動車技術総合機構の審査事務規程では、エアスポイラーについて溶接、ボルト・ナット、接着剤などにより車体へ確実に取り付けられていることも確認事項になっています。
BLITZのFL1 RS用フロントリップ60488は、公式ページによると取り付け時に穴あけ加工が必要で、付属のタッピングビスやフランジボルト・ナットを使用する仕様です。
そのためDIYで取り付ける場合には、「見た目上付いていればよい」と考えず、BLITZの取付説明書どおり固定することが重要です。穴あけを省略して両面テープだけで装着するなど、本来と異なる施工をすると脱落のおそれがあるだけでなく、車検時にも問題になり得ます。
トランクスポイラー60489はどうなのか
BLITZのトランクスポイラー60489は、シビックFL1用として設定されたダックテールタイプです。巨大なGTウイングのように左右へ大きく張り出す形状ではなく、トランク後端へ沿わせるタイプとなっています。
BLITZが公開している取付要領書では、トランクスポイラーの中心と車体中心を合わせ、指定された位置に装着する手順が示されています。両面テープによる固定方法なども細かく指定されています。
このため、メーカーの取付要領どおり60489をFL1へ取り付ける限りでは、一般的なGTウイングで問題になりやすい「車幅から大きく飛び出す」「鋭いステーが露出する」といった状況にはなりにくい設計です。
ただし装着位置を独自に後方へずらしたり、スペーサーを追加したり、別部品を組み合わせて形状を変更した場合には、BLITZが想定した装着状態とは異なります。車検を重視するなら指定位置で装着するのが基本です。
[参照] BLITZ「60489 トランクスポイラー取付要領書」
フロントリップだけ、トランクスポイラーだけでも装着できる?
BLITZ公式の商品構成を見る限り、フロントリップ60488とトランクスポイラー60489はそれぞれ個別の商品として設定されています。
したがって「フロントリップとトランクスポイラーを必ずセットで取り付けなければならない」という商品ではなく、フロントリップだけ、あるいはトランクスポイラーだけという選択も可能です。
車検上も、2点セットだから通る・片方だけだから通らないという考え方ではありません。それぞれの部品を装着した状態で保安基準へ適合しているかが判断されます。
なお同じページに掲載されているリアアンダースポイラー60424はBLITZの対応マフラーとの同時装着条件がありますが、今回のフロントリップとトランクスポイラーについて同様のセット装着条件は公式ページ上では示されていません。
RSの場合は品番60488を選ぶことが重要
FL1シビックで注意したいのが年式です。BLITZには前期型用と2024年9月以降用のフロントリップが存在します。
2021年9月~2024年8月のFL1向けには60422・60423という別のフロントリップが設定されています。一方、RSが追加された2024年9月以降のモデル向けフロントリップは60488です。
そのためFL1という型式だけを見て中古品などを購入すると、前期型用を選んでしまう可能性があります。RSならBLITZ公式適合表で60488であることを確認してから購入したほうが安全です。
トランクスポイラー60489についてはFL1用として設定されていますが、いずれも購入時には車検証の型式・初度登録年月とメーカー適合表を照合すると確実です。
[参照] BLITZ「2024年8月以前のCIVIC FL用エアロ」
車高調を入れている場合は話が変わる
エアロ単体より注意が必要なのが、ローダウンとの組み合わせです。
例えば純正車高のFL1 RSならフロントリップ装着後にも十分なクリアランスがあっても、車高調で30mm、40mmと下げれば当然路面との距離は小さくなります。
また車高を下げると、フロントリップだけでなくマフラー、クロスメンバー、そのほか車体下部の最低地上高も変わります。そのため「BLITZのリップが車検対応か」ではなく「現在の車高+タイヤサイズ+エアロを含めた完成車が車検に適合するか」で判断する必要があります。
社外サスペンションを装着している場合は、エアロ購入前に施工店で実車の地上高を測ってもらうと安心です。
タイヤサイズや積載状態にも注意
最低地上高はタイヤ外径などによってもわずかに変化します。純正より外径の小さいタイヤを装着していれば、車体全体が低くなるためです。
また経年によるサスペンションの沈み、車両個体差などもあります。そのためメーカーのデモカーで問題がないことが、そのまま全車両で同一の寸法になる保証にはなりません。
特に車高を車検基準ぎりぎりまで下げている車両では、リップ追加後に実測することが重要になります。
ディーラー車検では社外エアロを断られることがある?
保安基準上問題がないエアロでも、ディーラーや指定整備工場によっては社外部品について慎重な判断をすることがあります。
これは「社外エアロは法律で禁止されている」という意味ではありません。指定工場は自社で保安基準適合を証明する立場にあるため、判断が難しい改造について独自に厳しい受入基準を設けていることがあります。
そのため普段ホンダディーラーで車検を受ける予定なら、購入前に「BLITZ 60488と60489を付けたいのですが、この状態で入庫・車検可能ですか」と品番を伝えて確認すると確実です。
実際の車検を担当する店舗へ事前確認しておけば、取り付け後になって「当店では受けられません」と言われるリスクを減らせます。
購入前に確認しておきたいチェックリスト
FL1 RSへBLITZのエアロを付ける場合には、次の項目を確認しておくと安心です。
| 確認項目 | チェック内容 |
|---|---|
| 年式 | 2024年9月以降のFL1 RSか |
| フロントリップ品番 | 60488か |
| トランクスポイラー品番 | 60489か |
| 車高 | ローダウンしていないか、実測地上高に余裕があるか |
| 取り付け | メーカー指定方法で確実に固定するか |
| タイヤ | 極端に外径を変更していないか |
| 車検予定店舗 | 社外エアロ装着車を受け入れているか |
特にフロントリップについては、エアロそのものよりローダウンとの組み合わせが車検時の注意点になりやすいでしょう。
「車検対応品」と書いてあれば絶対通るわけではない
社外パーツを選ぶ際、「車検対応」「保安基準適合」といった表示だけを見て判断したくなります。しかし自動車技術総合機構は、非常に重要な説明をしています。
同機構によれば、部品メーカーが「車検対応」と表示して販売している商品でも、自動車検査ではその表示だけを理由として保安基準適合品として扱うことはありません。
理由は、同じパーツでも装着する車や取り付け方法によって保安基準不適合になる可能性があるからです。これは今回のBLITZ製品についても考え方は同じです。
したがって最も確実なのは、①適合車種用の正しい品番を選ぶ、②メーカー指定どおり取り付ける、③車高など周辺の改造も含めて保安基準を満たす、④車検を受ける店舗へ事前確認する、という方法です。
まとめ:FL1 RS+BLITZ 60488・60489は正規装着なら車検を通せる可能性が高い
2024年9月以降のシビックFL1 RSについて、BLITZは専用のフロントリップスポイラー60488とトランクスポイラー60489を公式に設定しています。メーカー公式ページでもRSを含むFL1への適合が確認できます。
そのため、純正に近い車高のFL1 RSへ正しい品番をメーカー指定位置・指定方法で装着するのであれば、フロントリップだけ、トランクスポイラーだけ、あるいは両方を取り付けた状態でも車検を通せる可能性は高いと考えられます。
ただし「BLITZがFL1用として販売している=無条件で車検合格が保証される」という意味ではありません。自動車技術総合機構も、後付け部品は装着された車両の状態で保安基準への適合性を判断すると説明しています。
フロントリップで特に注意したいのは最低地上高や確実な固定です。純正車高なら問題がなくても、車高調などで大幅にローダウンしている場合には車両全体で基準を満たさなくなる可能性があります。
トランクスポイラー60489についても、BLITZの取付要領書に従って指定位置へ確実に固定することが重要です。独自に位置を変更したり別部品と組み合わせたりすると、メーカーが想定した状態とは異なります。
また、保安基準上問題がなくてもディーラー・指定整備工場には独自の入庫基準があることがあります。ホンダディーラーで今後も車検を受ける予定なら、購入前に「FL1 RSにBLITZの60488と60489を装着予定」と品番まで伝えて確認しておくのが最も確実です。
[参照] BLITZ「CIVIC FL1/FL4 2024/09- AERO SPEED」


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