自動車教習所での技能教習では、実際の道路を走行する「路上教習」において、どのようなルートで教習が行われるのか気になる方も多いのではないでしょうか。とくに「自分で経路を設計する」ケースと「教習所が決めたルート」の違いは、初めての人には分かりづらいものです。本記事では、教習所での技能教習ルートの運用方法や乗車する人数について解説します。
基本的な技能教習の流れ
技能教習は大きく分けて2段階に分かれています。第一段階では教習所内のコースで基本操作を学び、第二段階では実際の一般道を走る「路上教習」が中心となります。ここで登場するのがルートの設計です。
第二段階の技能教習では、あらかじめ教習所が定めた複数のルートが存在しており、教官の指示に従って走行する形式が一般的です。一方で、段階の後半や「自主経路設計」の課題では、自分自身でルートを考えて走る教習も行われます。
自分で設計する経路教習とは?
「自主経路設計」とは、教習生自身が出発地から目的地までのルートを事前に考え、その通りに走行する教習です。これは判断力やナビゲーション能力を養う目的で実施され、第二段階の終盤に含まれることが多いです。
この教習では、基本的に教官と教習生の2人のみが車に乗車します。自分が考えたルートであるため、他の教習生が同乗することは稀で、教官との1対1の実践的な運転が行われます。
教習所指定ルートでの教習はどうなる?
第二段階の初期などでは、教習所が用意した複数のルートから選ばれ、教官の指示に従いながら運転を行います。このときは、場合によっては他の教習生が同乗しているケースもあります(いわゆる「相乗り教習」)。
ただし、教習所によって方針が異なり、常にマンツーマンで教習を実施する学校もあります。どちらにしても、複数人が乗っていたからといって評価が厳しくなることはありません。
相乗り教習のメリットとデメリット
他の教習生が同乗している相乗り教習にはいくつかのメリットもあります。例えば、他人の運転から学べる、緊張感がほどよく分散されるなどです。また、教習時間を効率的に使うことができるという面もあります。
一方で、緊張して集中力が削がれると感じる人や、自分の設計した経路を他人が理解できないという状況には不安を感じる人もいます。このため、教習所側では相乗りの場面とマンツーマンの場面を適切に使い分けているのです。
教習所によってルールはさまざま
教習の進め方は教習所によって若干異なります。たとえば、すべての教習をマンツーマンで実施する方針の教習所もあれば、一部の教習のみ相乗りを行うところもあります。気になる場合は、入所前に確認しておくのがベストです。
また、自主経路設計の教習についても、どのような指導が行われるかは学校によって異なり、事前に地図を見ながら予習することを求められることもあります。
まとめ:ルート設計も貴重な教習の一環
技能教習におけるルート設計や乗車人数の違いには、しっかりとした目的があります。自主経路設計では教官と教習生のみでの走行が基本であり、教習所が定めたルートでは相乗りもあるという形が多く見られます。
ルート設計の教習は、自分で考え行動する力を養う貴重な経験です。状況に応じてしっかり準備し、落ち着いて教習に臨むことが合格への近道になるでしょう。
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