車のエアコンが臭う原因はエバポ?エキパン?症状別のニオイ対策と故障の見極め方

車検、メンテナンス

車のエアコンから発生するニオイは、快適なドライブを台無しにします。一般的にエアコンOFF時に臭うことが多いと言われますが、逆にON時に臭う場合もあります。この記事では、エアコンのON時にニオイが出るケースについて、その原因や対処法、部品ごとの役割や故障の可能性について詳しく解説します。

エアコンON時にニオイが出る原因とは

エアコンON時にニオイが強くなる主な原因は、エバポレーター(蒸発器)の汚れやカビの繁殖です。エバポは冷風を発生させる際に結露しやすく、湿気と汚れが溜まることで菌が繁殖し、嫌な臭いを発します。

通常、送風のみで臭いが出ることが多いのは、この湿気が乾いていく過程で臭いが拡散するためですが、冷却時にエバポの内部からダイレクトに臭気が吹き出す場合は、ON時の方が臭うケースもあります。

エキスパンションバルブ(エキパン)の役割と臭いとの関係

エキスパンションバルブ(エキパン)は、エアコンガスの圧力を制御し、エバポに冷媒を噴射する装置です。この部品が故障すると、冷却不良・断続的な冷風などの症状が出ます。

しかし、エキパンそのものは密閉された部品で、ニオイの発生源になることは基本的にありません。したがって、ニオイの原因としては考えにくいといえるでしょう。

エバポレーターの汚れを確認・洗浄する方法

エアコンフィルターを取り外し、スプレー式のエバポレーター洗浄剤(市販品)を使って直接洗浄するのが一般的な方法です。施工にはエアダクトの奥へノズルを挿し込む必要があり、DIYでは難易度がやや高い作業ですが、ニオイ軽減効果は高いです。

もし市販の洗浄剤で効果が見られない場合は、整備工場やディーラーでの本格的なエバポ洗浄を依頼することをおすすめします。費用は1万〜2万円程度が相場です。

冷えたり冷えなくなったりする症状の原因

「走行中は冷えるが、しばらくすると冷えなくなる」という症状は、コンプレッサーやエキパン、またはリレー・ファンモーターなど制御系の故障が考えられます。特にエキパンにゴミが詰まると、冷媒の流れが悪くなり冷却性能が不安定になります。

この症状に加えてニオイがある場合は、「冷却系統の不良+エバポ汚れ」の複合問題である可能性が高く、同時対処が必要になるケースもあります。

交換か洗浄か?判断の目安

  • ニオイのみ:まずはフィルター交換+エバポ洗浄を試す
  • 冷えの不調があり、ニオイも出る:エキパンやコンプレッサーの点検も必要
  • ニオイが油や薬品っぽい:ガス漏れやオイル混入の疑いがある

原因が複合している可能性もあるため、整備工場で点検してもらい、部位ごとの異常診断をしてもらうのが確実です。

まとめ

エアコンON時にニオイが出る場合、主な原因はエバポレーターの汚れとカビです。冷却が不安定な場合はエキパンの故障の可能性もありますが、ニオイの原因ではありません。まずはフィルター交換やエバポ洗浄を行い、それでも改善しない場合は冷却系の点検を含めたプロの診断を受けましょう。

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