レンタカーを他人に貸した際、その運転者が交通違反を起こした場合、名義人である自分に責任が及ぶのか不安になる方も多いでしょう。特に違反通知が届いたときに「運転者が別人だった」と主張したい場合、どのように対応すべきかを知っておくことはとても重要です。
レンタカーでの交通違反:誰が責任を負う?
一般的に交通違反は運転者個人の責任です。警察はナンバーからレンタカー会社を特定し、そこから契約者であるあなたに連絡が来ますが、実際に運転していたのが他人であれば、その事実をきちんと申し出ればあなたが違反の責任を問われることはありません。
ただし、運転者が誰なのかを申告しない場合、最終的に違反内容によっては車両の使用者(契約者)に過料や行政処分が科される可能性があります。
「信号無視」や「速度違反」の取り締まりの実情
ネズミ捕り(速度取締装置)は、違反の瞬間を記録しています。現認や記録データが残っていれば、後日その情報をもとに違反通知が届きます。ただし、ドライバーが逃走した場合や停止に応じなかった場合、信号無視など別の違反を加えられるケースもあります。
現場で停止に応じず立ち去ったことで「信号無視」などが誤って付加されていることもあるため、違反内容に事実誤認があると感じたら、警察署に出向いて事情を説明することが重要です。
知人に運転させた場合の注意点
契約者であるあなたが実際の運転者でない場合、警察からの問い合わせ時には「誰が運転していたのか」を明確にする義務があります。これは道路交通法第126条にもとづき、正確な報告が求められるからです。
運転者が協力しない場合でも、虚偽報告や黙秘を続けると、契約者に過失があると判断される可能性も出てきます。知人との関係性が壊れても、事実を伝えるべきです。
ドラレコや証拠がないときはどうすべきか
レンタカーにドラレコがない場合でも、自らの潔白を主張する方法はあります。たとえば。
- LINEや通話履歴などで「運転をお願いした」ことがわかる記録
- 同乗者や周囲の目撃証言
- レンタカーの貸し出し記録(契約書)
これらを用意して警察署に赴き、事実説明を丁寧に行うと、誤認処理の修正が期待できます。
最悪の場合どうなる?運転者不明のままだと…
運転者が特定されず、あなたが違反の否認を続けた場合、軽微な違反であれば車両使用者に過料(反則金ではない)が科されるケースがあります。刑事罰ではありませんが、納付義務が生じます。
重度の違反(人身事故や悪質な速度超過など)の場合は、より厳しい捜査が行われることになります。
まとめ:不安を放置せず、冷静に事実確認を
レンタカーを知人に貸した結果、違反通知が届いた場合は、焦らずに警察に事実確認をし、運転者を明確に伝えることが重要です。自分が運転していないことに正当な証拠や説明があれば、不当な処分を受けることは原則ありません。
また、今後同様のリスクを防ぐためには、レンタカーの利用ルールを守り、他人に貸す際は自己責任であることを認識することも大切です。
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