三菱ミニキャブトラック(U19T)にお乗りの方で、「シフトの横移動が重い」と感じたことはありませんか?特に、ミッション上部にあるセレクタシャフト周辺の部品に関して、取り外して清掃できるかどうか悩む方も多いようです。この記事では、U19Tのセレクタシャフト部分の構造と清掃の可否、注意点について詳しく解説します。
ミッション上部のカバーの役割と構造
ミニキャブU19Tのマニュアルトランスミッションの上には、セレクタシャフト関連のリンク部やシフトフォークに繋がる部品があります。画像の赤丸部分は、その中でもシフトセレクタシャフトのカバーです。このカバーの内部にはシャフトとベアリング、グリスが密閉されており、経年劣化や錆により可動部の動きが悪くなることがあります。
構造は比較的シンプルで、外部と完全にオイルで密閉されているわけではないため、カバーを外して軽度の清掃や注油を行うことが可能です。ただし、ミッションオイルの流路と繋がっている場合もあるため、慎重な取り扱いが必要です。
清掃・分解の可否と注意点
このセクションの部品は、基本的にカバーのボルトを外すことでアクセスできます。カバーを外すと、セレクタシャフトとバネ、ピン、ブッシュ類が現れ、これらを清掃し、グリスアップすることで、シフト操作のスムーズさが改善されることがあります。
ただし、分解時には以下の点に注意が必要です。
- バネの飛び出しに注意
- シャフトを無理にこじらない
- パッキンやガスケットの破損に注意
また、分解後は防水・防塵のために再度しっかりと密閉する必要があります。液体ガスケットを使うのが一般的です。
清掃・注油に使用するおすすめケミカル
清掃後には、錆止めと潤滑の両方を兼ねたグリスやスプレーを使うと効果的です。以下のような製品が使えます。
- スプレータイプの潤滑剤(例:KURE 5-56ではなく、樹脂にも優しいタイプ)
- リチウム系グリス
- シリコンスプレー(ゴムブッシュがある場合)
金属と金属の摺動部にはグリスが効果的ですが、プラスチックやゴムパーツがある場合は、素材に優しいものを選ぶと安心です。
横移動が重くなる原因とその解消方法
シフトの横移動が重くなる原因は複数ありますが、よくあるものとして以下が挙げられます。
- セレクタシャフト部のグリス切れや錆
- リンケージロッドやブッシュの劣化
- トランスミッション内部の摩耗
今回のようにセレクタシャフト周辺を清掃・注油するだけで改善することも多く、DIYで対処できる場合もあります。特に、ミッションを降ろさずに作業できる点もメリットです。
実際に作業する際の具体的手順
以下は実際に作業する手順の一例です。
- 車両をジャッキアップし、安全に固定
- バッテリーのマイナス端子を外す
- 対象のボルトを外し、カバーを取り外す
- 内部をパーツクリーナーで清掃
- 必要箇所にグリスを塗布
- 再度ガスケットもしくは液体ガスケットを使用してカバーを戻す
整備記録を付けておくと、次回以降のトラブル診断にも役立ちます。
まとめ:清掃とグリスアップで快適なシフト操作を
ミニキャブU19Tにおけるシフトの横移動が重い場合、セレクタシャフトカバーの内部清掃は非常に有効なメンテナンス方法です。正しい手順と注意点を守れば、自分で作業することも可能です。
もし清掃だけで改善しない場合は、リンケージ全体や内部パーツの点検も視野に入れましょう。古い軽トラックでも、ちょっとした整備で操作感が大きく改善することがあります。
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