Dio AF35ZXのキャブレターオーバーホール後に、暖まる前にエンジンがすぐ止まってしまう問題を抱える方向けに、よくある原因と具体的な調整手順をわかりやすく解説します。
① 初爆はしているがすぐに止まる原因とは?
キック1発で初爆しながらも3秒でエンストする場合、アイドル回転が極端に低いか、ガソリン供給が不安定な状態と考えられます。
エアスクリュー1.5戻しでも、MJ85・SJ42のセッティングでは濃すぎる・薄すぎる両方の可能性があります。
② ホットスタート対応の基本手順
1. エアスクリューは「暖気・アクセルOFF状態」で徐々に調整
2. アイドルスクリューで約1,600〜1,800rpmに設定し、エンスト防止に備えます。
③ MJ/SJ番手見直しの具体例
MJ85のままで始動性に問題が出るならMJ90~95へ。SJ42が薄いならSJ45へ、濃すぎるようならSJ40に。
それぞれ調整したら、暖気後のアイドリング状態を確認し、エンストしないかチェックします。
④ 燃料供給系や通気系の点検
- ガソリンコックの容量不足やフィルター汚れがないか確認。
- キャブ通気穴(メイン・スロットル側)の詰まりチェック。
- 負圧パイプやニードルバルブの動きを確認し、漏れや固着がないかテスト。
⑤ エンジン暖気後の再調整
暖気完了後にエンジン停止せず安定するようなら、エアスクリューを少し締め気味にしてスムーズなアイドリングを探ります。
同時にアイドリング回転数を再調整して、300〜500rpmほど余裕をもたせましょう。
⑥ 実際の調整手順まとめ
1. エアスクリュー:1回転戻しからスタートし少しずつ調整
2. アイドルスクリュー:1,600〜1,800rpmに設定
3. MJ/SJ:薄くてエンスト→濃く、濃くてカブり→薄く
4. 燃料・空気通気チェック
5. 暖気後に再調整
まとめ
キックでエンジン始動後すぐ止まる主な要因は、アイドル不安定や燃調ズレにあります。基本調整(エアスクリュー・アイドル回転・MJ/SJ)を見直し、暖気後の再調整と通気系のチェックを併せて行えば、安定始動へ改善されます。DIYで難しい場合は、整備工場でのチェックも有効です。
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