KH400オーナーの間でよく報告されるトラブルの一つに、冷間時に中央シリンダー(2番)が失火し、エンジンが暖まると正常に戻るという症状があります。この記事では、その原因と対策について詳しく解説します。
症状の概要と初期確認
冷間時に中央シリンダーが失火し、エンジンが暖まると正常に戻る場合、以下の点を初期確認として行うことが重要です。
- スパークプラグの状態確認
- プラグコードおよびキャップの点検
- イグニッションコイルの配線チェック
これらの部品に問題がない場合、次のステップとして点火系統の深部を調査する必要があります。
イグニッションコイルと配線の確認
イグニッションコイルの配線を1番と2番で入れ替えて症状が入れ替わる場合、コイル自体やその配線に問題がある可能性が高いです。特に、配線の接触不良や断線がないかを慎重に確認してください。
また、コイルの抵抗値をテスターで測定し、メーカー指定の値と比較することで、コイルの健全性を判断できます。
CDIユニットの点検
CDIユニットは、点火時期を制御する重要な部品です。新品から1年程度経過している場合でも、内部の電子部品の劣化や熱によるダメージが原因で不具合が生じることがあります。
予備のCDIユニットがある場合は、それと交換して症状が改善するかを確認することで、CDIの故障を特定できます。
ステーターコイル(エキサイターコイル)の確認
KH400の点火系は、フライホイールマグネトー方式を採用しており、ステーターコイルが重要な役割を果たします。特に、低回転時の点火を担うエキサイターコイルの不良は、冷間時の失火の原因となることがあります。
エキサイターコイルの抵抗値を測定し、断線やショートがないかを確認してください。抵抗値が無限大(∞)を示す場合、断線している可能性があります。
配線および接続部のチェック
点火系統の配線やコネクターの接触不良も、失火の原因となることがあります。特に、キルスイッチやイグニッションスイッチ周辺の配線を確認し、腐食や緩みがないかをチェックしてください。
また、配線の取り回しが適切であるか、フレームとの干渉がないかも確認することが重要です。
まとめ
KH400の冷間時に中央シリンダーが失火する症状は、イグニッションコイル、CDIユニット、エキサイターコイル、配線のいずれかに原因があることが多いです。各部品の点検と必要に応じた交換を行うことで、症状の改善が期待できます。
定期的なメンテナンスと点検を行い、愛車のコンディションを良好に保ちましょう。
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