L275SにL275V用ロールバーは装着できる?適合可否と注意点を徹底検証

カスタマイズ

L275S(ムーヴカスタム等)に乗っている方で、部品取り車としてL275V(ムーヴバン)を手に入れた場合、「ロールバーを移植できるのか?」という疑問が湧いてくるのは自然なことです。特にサイトウロールケージ製の6点式(ダッシュ逃げ・斜行バー無し)トランクスルータイプとなると、車両のボディ構造の違いが適合性に影響する可能性が高くなります。この記事では、L275SとL275Vの構造的違いやロールケージ適合のポイントを詳しく解説します。

L275SとL275Vのボディ構造の主な違い

L275Sは乗用仕様、L275Vは商用バン仕様のため、基本骨格は共通しつつも内装や補強構造、Bピラーの形状や角度などが異なる点があります。

  • Bピラーの傾斜:L275Sはリクライニングシートに合わせたやや後傾のBピラー設計。
  • 室内寸法:バン仕様は荷室を優先する設計で、内張りの形状や天井高さも微妙に異なります。
  • 内装構造:CVTモデルのL275Sはシフト位置・フロア形状に違いがあり、ダッシュボードの寸法・取付角度が異なる可能性も。

これらの違いがロールケージのボルトオン装着に影響する可能性があります。

サイトウロールケージ製ロールバーの仕様と互換性

サイトウロールケージでは、L275S用とL275V用に別々の品番を設定していることが多く、装着対象車種も明記されています。特に「トランクスルータイプ」「ダッシュ逃げタイプ」の場合、各支点が車体の内寸やダッシュの構造に対してピッタリ合うよう設計されており、数センチのズレでも装着不可になる可能性があります。

斜行バーが無いタイプはやや柔軟性があるとはいえ、ピラー部の角度や室内トリムの干渉が無視できないため、基本的にはL275V用はL275Sには無加工では装着不可と考えるべきです。

加工での流用は可能か?実践的な選択肢

どうしてもL275V用ロールケージをL275Sに移植したい場合、以下のような加工対応が必要になる可能性があります。

  • フロア取付部のステー延長・カット
  • 内装一部撤去(ピラーガーニッシュ、リアシート周りなど)
  • ダッシュボードのカットまたは削り調整
  • Bピラー角度の合わせ込み(シムやスペーサー使用)

加工自体は可能ですが、車検適合・強度保持の観点からはリスクが伴います。安全性を重視するなら、専用品を導入するか、プロショップでの装着を前提にしたほうが安心です。

実例:L275V用ロールバーの流用を試みた事例

ネット上にはL275V用のサイトウロールケージをL275Sに取り付けた例も散見されます。ただし多くの場合、「干渉部位を削った」「ダッシュカットした」「リアシートが使えなくなった」など、実用性や快適性に妥協を強いられています。

競技車両や走行会用車両など、実用性よりも剛性・軽量化を重視する車両であれば、そうした対応もアリですが、街乗り前提の場合は慎重に検討すべきです。

まとめ:基本的には非推奨、専用品の装着がベスト

L275V用のロールケージをL275Sに流用するのは、Bピラー角や内装構造の違いにより、無加工では難しいケースが大半です。安全性・剛性・快適性を考慮すると、L275S専用品の装着が最も確実かつ安心な選択と言えるでしょう。

どうしても移植したい場合は、加工の必要性とそのリスクを理解したうえで、プロに相談しながら慎重に進めることをおすすめします。

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