雪国では冬の道路に撒かれる融雪剤(塩化カルシウムや塩化ナトリウム)が車の金属部分を腐食させる原因になります。特に、車の下回りはダメージを受けやすく、錆びやすい部分です。この記事では、融雪剤対策としての下回り塗装の重要性や、実際に行う方法について詳しく解説します。
融雪剤が車に与える影響
融雪剤が車に付着すると、以下のような問題が発生する可能性があります。
- フレームの錆び: 車体の骨組みが腐食し、耐久性が低下する。
- マフラーやサスペンションの劣化: 特に排気系や足回りの金属部品が劣化しやすい。
- ボルト・ナットの固着: 錆びて固着すると、メンテナンスや部品交換が困難になる。
このようなダメージを防ぐために、車の下回りの塗装(アンダーコート)を施すことが推奨されています。
下回り塗装の種類
下回り塗装にはいくつかの種類があり、目的や予算に応じて選ぶことができます。
① シャーシブラック(簡易的な防錆塗装)
手軽に施工できる防錆塗料で、主にスプレー式の製品が販売されています。ただし、耐久性は比較的低く、定期的な塗り直しが必要です。
② ゴム系アンダーコート
厚みのあるゴムコーティングで、防錆効果に加え、飛び石や振動によるダメージの軽減にも効果的です。
③ ワックス系防錆剤
浸透性が高く、特にボルトやナットなどの細かい部分の防錆に適しています。ただし、耐久性が低いため、年1回程度の再施工が必要です。
④ 専門業者による防錆処理
ディーラーや専門業者で施工できる防錆塗装(ノックスドールなど)もあります。耐久性が高く、長期間防錆効果を維持できますが、費用は高めです。
下回り塗装の施工方法
DIYで施工する場合、以下の手順で行います。
① 車の下回りを洗浄
まず、高圧洗浄機を使って下回りの汚れや融雪剤をしっかり落とします。特にホイールハウスやフレームの隙間も念入りに洗浄しましょう。
② 錆びを落とす
既に錆びが発生している場合は、ワイヤーブラシやサンドペーパーで除去します。錆びが進行している場合は、錆転換剤を使用すると効果的です。
③ マスキング
エキゾースト(マフラー)やブレーキ周りには塗装が付着しないように、マスキングテープや新聞紙で保護します。
④ 防錆塗装の施工
スプレー式やハケ塗りの防錆剤を均一に塗布します。薄く何度か重ね塗りをすると、より耐久性が向上します。
⑤ 乾燥
完全に乾燥するまで、最低でも1日程度は走行を控えましょう。
融雪剤対策のために併用したいメンテナンス
防錆塗装とあわせて、以下の対策も行うとより効果的です。
- 定期的な下回り洗浄: 週1回程度、洗浄機を使って下回りを洗うと錆の発生を防げます。
- 錆びやすい部分の点検: ブレーキラインやサスペンション周りの錆びを定期的にチェック。
- 防錆スプレーの追加施工: 走行状況に応じて、年に1〜2回の追加塗装を行う。
まとめ:下回り塗装は雪国の車に必須!
雪国での車の使用には、融雪剤対策として下回り塗装が非常に重要です。
- 防錆塗装の種類は、シャーシブラック・ゴム系・ワックス系・業者施工の4種類
- DIYで施工する場合は、洗浄 → 錆取り → マスキング → 塗装 → 乾燥 の手順で行う
- 定期的な下回り洗浄や追加施工を行い、長期間の防錆効果を維持
融雪剤による錆を防ぐため、冬の前後でしっかりと対策を行い、愛車の寿命を延ばしましょう!
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