高齢のご家族の運転免許証更新について、最近話題の「マイナンバーカード一体型運転免許証(マイナ免許証)」にするべきか、それとも従来型の免許証を継続すべきか迷われている方は多いのではないでしょうか。特にスマホやパソコン操作が苦手な方にとって、マイナンバーと連携された形式は使いこなせるのかが重要な判断ポイントになります。本記事では、高齢者の免許更新における実務面や注意点、どちらを選ぶべきかの参考情報をまとめました。
マイナ免許証とは?その概要と目的
マイナ免許証とは、マイナンバーカードと運転免許証を一体化したカードです。行政手続きの簡素化や本人確認の一元化を目的に導入されており、2024年度から全国で順次運用が進んでいます。
カード1枚で複数の機能を果たせるため利便性が高い一方、利用にはパスワード入力やスマホ操作が必要なケースも多く、高齢者にとってはハードルがあるのが現実です。
高齢者にマイナ免許証が向いていない理由
理由1:デジタル操作が前提
マイナンバーカードを活用するためには、ICチップ読み取り・パスワード入力・専用アプリなどが必要となる場面が多く、スマホやパソコンが必須です。
理由2:本人確認の場面で混乱しやすい
たとえば病院や銀行の窓口で提示する際、「これは免許?マイナンバー?」と職員側も戸惑うことがあり、高齢者本人にとっては混乱やトラブルの原因にもなります。
理由3:紛失・再発行が煩雑
マイナカードとの一体型であるため、紛失時には再発行の手間が増え、役所での手続きも複雑になります。
従来の運転免許証を更新するメリット
- 操作不要で使える:提示するだけで身分証明が完了し、ICチップ操作が不要
- 慣れたフォーマット:使い慣れているため混乱がない
- トラブル時の対応が簡単:紛失・更新手続きも従来通りでスムーズ
特に80代・90代の高齢者やスマホ非所持の方であれば、従来型の免許証を継続する方が実用性・安心感ともに高いと言えるでしょう。
免許更新時の選択方法と注意点
運転免許証の更新手続きは、各都道府県の運転免許センターや警察署で行えます。更新時に「マイナンバーと一体化しますか?」と聞かれた場合、断れば従来通りの免許証として発行されます。
選択肢が提示されない場合でも、窓口で明確に「マイナンバーとの一体化は希望しません」と伝えれば対応してもらえます。
また、更新案内のハガキには「マイナカードによる更新も可能」などの記載があるため、混乱しないよう事前に家族で確認しておくと安心です。
まとめ
スマホやパソコンを使わない、または使いこなすのが難しい高齢の親にとっては、マイナンバー一体型の運転免許証よりも、従来の免許証を更新して維持する方が現実的です。
行政側は利便性向上を目指してマイナ免許証を推進していますが、すべての人にとっての最適解ではありません。本人の生活スタイルに合った形を選ぶことが、安心・安全な日常を支えるポイントです。
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