ポルシェマカンに普通のMobil1 5W-30は使える?推奨オイルESPとの違いと注意点を解説

車検、メンテナンス

輸入車のメンテナンスの中でも特に気を使いたいのがエンジンオイルの選定。特にポルシェのような高性能車は、指定オイルの使用が推奨されています。では、例えば2016年式のポルシェマカン(ABA-J1H1)のオイルに「Mobil1 ESP 5W-30」ではなく、通常の「Mobil1 5W-30」を入れてしまった場合、問題はあるのでしょうか?この記事では、両者の違いや影響、今後の対処法を詳しく解説します。

ポルシェがMobil1 ESP 5W-30を推奨する理由

Mobil1 ESP(Emission System Protection)シリーズは、DPF(ディーゼル微粒子フィルター)や触媒コンバーターといった排ガス処理装置に対応する低灰分・低リン・低硫黄処方が特長のエンジンオイルです。

ポルシェは排出ガス規制への対応と高性能エンジン保護の両立のため、特にESPシリーズのようなACEA C規格(低SAPs)対応のオイルを純正指定しており、これはエンジン性能だけでなく排気系の寿命にも影響します。

Mobil1 5W-30(通常品)との違いとは?

市販されているMobil1 5W-30にはいくつかのバリエーションがありますが、一般的な「Advanced Full Synthetic」などの製品は、ESPシリーズとは異なりACEA A5/B5やAPI SP規格などに準拠しています。

これらは通常のガソリン車向けとしては問題ありませんが、DPF付きディーゼル車や排ガス処理を重視する高性能車にはやや不向きです。ESP仕様と比較すると、灰分やリン含有量が高く、長期使用で排気系に蓄積・劣化をもたらすリスクも否定できません。

実際に通常の5W-30を入れてしまったらどうなる?

もしMobil1の一般的な5W-30を1回使用しただけであれば、直ちに深刻なトラブルが発生するわけではありません。ただし、そのまま長期間使用を続けたり、オイル交換サイクルを延ばしたりすると、触媒劣化やエンジン内部のデポジット蓄積が進行する可能性があります。

今後はできるだけ早めにESP規格またはポルシェ認証オイル(Porsche A40規格)に戻すようにしましょう。短期的には安心でも、エンジン・排気系の保護を考えれば、やはり推奨品を使うに越したことはありません。

ポルシェ指定オイルの選び方と注意点

ポルシェが公式に認証しているオイルには、「Porsche A40」「C30」などの規格が存在します。2016年式マカンのベースグレード(2.0Lターボガソリン)は、基本的にPorsche A40規格 or ACEA C3に準拠する5W-30が適合します。

Mobil1 ESP Formula 5W-30はこの規格に適合し、純正指定にもなっている信頼の製品です。他にも、Shell Helix UltraLIQUI MOLYなどからもポルシェ認証オイルが販売されているので、Porsche公式サイトで「Approved Oil List」を確認するのもおすすめです。

まとめ:Mobil1 5W-30でも一時的ならOK。ただし早めの交換を

結論として、2016年式ポルシェマカンにMobil1の通常の5W-30を入れてしまった場合でも、すぐに致命的な問題になるわけではありません。しかし、ESP規格ではない以上、長期使用にはリスクがあるため、次回交換時には必ず「Mobil1 ESP 5W-30」などのポルシェ推奨・認証オイルへ戻すのが安全です。

愛車の寿命と性能を最大限に引き出すためには、正しいオイル選びが何より重要です。自己判断に迷った場合は、正規ディーラーや専門店に相談することをおすすめします。

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