夏場のカーライフに欠かせないエアコン。しかし、C26セレナなど日産車ではエアコンが冷えなくなるトラブルが散見されます。特にマグネットクラッチやコンプレッサーの不具合が疑われるケースが多く、再発も含めた原因特定が難しいこともしばしば。本記事では、冷風が出ない・出たり出なかったりする症状の原因と対処法について詳しく解説します。
よくある症状:風は出るが冷えないC26セレナのエアコン
まず確認したいのは「風は出ているが冷たくない」という現象。これはブロアファンではなく、冷媒循環系統にトラブルがある可能性が高いです。
特にC26セレナでは、マグネットクラッチ不良やコンプレッサー故障による冷媒圧送不良が原因で冷風が出ない事例が報告されています。
マグネットクラッチとコンプレッサーの関係
マグネットクラッチはエアコンのスイッチONで電磁力によってコンプレッサーと接続され、冷媒を圧送します。この部品が壊れると、コンプレッサーが動作せず冷媒が循環しないため冷風が出なくなります。
一方、クラッチを交換しても改善されない場合や再発する場合は、コンプレッサー本体内部の不良(バルブやピストンなど)が原因である可能性も否定できません。
交換後すぐに症状が再発した場合に疑うべきこと
交換後3日で冷えたり冷えなかったりする症状が出る場合、以下のような原因が考えられます。
- 交換したマグネットクラッチの初期不良または品質の問題(社外品の場合は特に注意)
- 配線の接触不良やリレーの劣化
- エアコンガス量の過不足(規定量が重要)
- コンプレッサー内部の部分的な機械的劣化
実際に「マグネットクラッチ交換済でも症状が改善されなかったが、最終的にコンプレッサー本体の交換で完治した」という報告もあります。
チェックすべきポイントと診断の流れ
再発した場合は以下の手順で原因を追跡することをおすすめします。
- マグネットクラッチの通電状況(カチッという音でON/OFF確認)
- エアコンガス量の確認(低すぎても多すぎてもNG)
- 配線やリレーの通電テスト
- コンプレッサーの圧縮圧力チェック
診断にはエアコン専用のゲージマニホールドなどの機材が必要なため、整備工場でのチェックをおすすめします。
社外品コンプレッサーの信頼性について
社外品は価格が安価で手軽ですが、信頼性に差がある場合もあります。互換品とはいえ、部品精度や耐久性にバラつきがあり、純正部品より早期に再発するリスクもゼロではありません。
同様の不具合が2回続く場合は、社外コンプレッサーの品質や製造元の信頼性も再検討する必要があります。
まとめ:冷風が出ない原因は複合的、正確な診断がカギ
C26セレナのエアコン不具合は、単なるマグネットクラッチの故障にとどまらず、コンプレッサー本体やガス充填量、電装系など複数の要因が絡んでいる可能性があります。
まずは再度の電装確認やガス量チェックを行い、それでも改善しない場合はコンプレッサー本体の不具合を疑いましょう。可能であれば純正または信頼できるメーカー製のリビルト品を選ぶのも有効です。
確実な原因特定のためには、エアコン専門の修理店またはディーラーでの点検を強くおすすめします。
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