2024年4月以降の新型ヴェゼルで、CMBS(衝突軽減ブレーキ)や路外逸脱抑制システムに関する異常表示が出るという報告が複数寄せられています。安全運転支援システムに関する警告はドライバーの不安を大きくする要因でもあり、原因が不明確な場合は対処に悩むことも少なくありません。本記事では、こうした異常表示の背景や原因、対処方法について解説します。
CMBSと路外逸脱抑制システムとは?
CMBS(Collision Mitigation Braking System)は、前方の車両や歩行者との衝突リスクを検知してブレーキを作動させるHondaの先進安全技術です。路外逸脱抑制システムは、車線を逸脱しそうな際にステアリング制御や警告でサポートする機能です。
どちらもHonda SENSINGに含まれる重要な安全装備であり、運転支援において大きな役割を果たします。
異常表示の原因として考えられる要因
CMBSや路外逸脱抑制システムで異常表示が出る主な原因には以下のようなものがあります。
- 前方カメラやミリ波レーダーの一時的な視界不良(雨・霧・虫・汚れなど)
- 電装系の接触不良や制御ユニットの初期不良
- 急激な加減速・バッテリー電圧低下による誤作動
- ソフトウェアの不具合による誤検知
実際、洗車後や豪雨走行後に突然警告灯が点灯したという声もあり、環境要因により一時的に誤作動するケースが多いようです。
ユーザーの体験談とディーラー対応の実情
SNSやオーナーフォーラムでは、次のような声が報告されています。
「ディーラーで診断しても異常なしと言われた」、「数日後に警告が自然に消えた」など、一時的なシステム誤作動と判断される事例が目立ちます。
ディーラーではOBD診断を行い、エラー履歴の有無を確認しますが、エラーが記録されていない場合は「正常範囲」と判断されやすく、ユーザー側では納得しづらいことも。
対処法と再発防止のためのポイント
CMBS・路外逸脱抑制システムの異常表示に対して、以下のような対処が推奨されます。
- 車両の前方カメラとレーダー周辺の汚れを清掃する
- バッテリーの状態確認(電圧が低下していないか)
- 頻発する場合はシステム初期化または再学習の依頼
- 納得できない場合は他のHondaディーラーでも診断を依頼
また、Honda公式のリコール情報やサービスキャンペーンの確認も重要です。ソフトウェア更新やECU交換の対象になるケースもあります。
今後の対策と安心して運転するために
現時点で多発している異常表示が広範な製造ロットで発生している場合、Honda側の対応(リプロ、リコールなど)が行われる可能性もあります。所有車の製造時期やVIN(車台番号)を控え、定期的に公式情報をチェックしましょう。
また、安全機能に対する感度や動作条件が厳密であるため、過信せず、常にドライバー自身の運転意識を高めておくことも重要です。
まとめ:CMBSや逸脱抑制システムの警告が出たら冷静に対処を
新型ヴェゼルにおけるCMBSや路外逸脱抑制システムの異常表示は、環境要因や電装系の一時的な問題が原因である場合が多く、すぐに重大な故障につながるわけではありません。
しかし、繰り返し発生する場合は見逃さず、ディーラーへの相談・記録の保存・再発時の写真撮影などを行い、必要に応じて他店舗でのセカンドオピニオンを活用することが安心につながります。
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