バイクのリアディスクブレーキで異音?交換後の擦れ音の原因と許容範囲の見極め方

車検、メンテナンス

バイクのタイヤ交換や整備後に「ディスクブレーキが擦れているような音がする」と感じることは珍しくありません。特に、整備後に異音が発生した場合、「何か間違えたのでは」と不安になるライダーも多いでしょう。この記事では、リアディスクブレーキに発生する擦れ音の原因や許容範囲、対処法について、CT125ハンターカブの実例を交えて解説します。

ディスクブレーキの「シャリシャリ音」は正常?

まず結論から言えば、ディスクとブレーキパッドが軽く接触して「シャリシャリ」音がする程度であれば、多くの場合は許容範囲です。バイクのディスクブレーキはパッドとローターが常時完全に離れているわけではなく、軽く当たる状態で設計されているため、微妙な擦れ音は新品時や整備直後にはよく見られます。

特に新品のタイヤやホイールを装着した直後は、組み付けの微妙なズレやキャリパーの再調整が必要なこともあり、擦れが一部に集中することもあります。

擦れが「一部だけ」で発生する場合の原因

音がホイール一周の中で「一部」でしか発生しない場合は、ディスクローターの歪みやホイールの取り付けバランスに起因している可能性があります。目視では分かりづらいですが、ブレーキローターがわずかに波打っていると、その部分だけパッドに接触して音が出ます。

とはいえ、手で回して軽く擦れる程度で、走行時にブレーキの効きに違和感がなく、異常な熱や引きずりがなければ大きな問題ではありません。

ディスクの歪みは許容されるのか?

一般的に、ローターの振れ(歪み)は0.2〜0.3mm程度までが許容範囲とされています。専用のダイヤルゲージを使用すれば正確な測定が可能ですが、家庭での簡易チェックでは、ホイールを浮かせて回した際に明らかにパッドに引きずられる感触があるかどうかが判断材料になります。

ローターが大きく歪んでいた場合、走行中にブレーキの引きずりやジャダー(振動)を感じるようになります。そうなった場合は、ローターの交換または研磨が必要です。

キャリパーやパッド側の調整で改善できる?

場合によっては、キャリパーの取り付け位置や、パッドの位置ずれによって一部に当たりが出ていることもあります。この場合、キャリパーのボルトを一度緩めてブレーキレバーを数回握ってから再度締め直す「センタリング作業」を行うと改善されることがあります。

また、パッドの当たりが馴染んでいないだけの場合は、数十kmの走行で自然に収まっていくケースも多いため、焦らず様子を見てください。

安全に確認するためのチェックポイント

  • ホイールを手で回してスムーズに回転するか
  • 音が一定か一部だけか
  • 走行時にブレーキの引きずりや異常な熱を感じないか
  • ブレーキの効きに変化や違和感がないか

これらのポイントを確認し、大きな異常がなければそのまま様子を見るのが一般的です。

まとめ:軽度の擦れ音は様子見でOK

リアディスクブレーキの擦れ音が軽度かつ一部に限られている場合、ローターの軽微な歪みや当たりのズレによるもので、走行に問題がなければ許容範囲内と判断されます。無理に修理や交換を行う前に、キャリパーのセンタリングや走行による当たりの調整で改善するかどうかを試してみましょう。

最終的に不安が残る場合は、プロの整備士による目視点検と計測を受けるのが安全です。自己整備後のチェックは慎重に行い、万が一のリスクに備える姿勢も大切です。

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