ラプターライナーで車を全塗装する費用は?黒ボディを黒・グレーに塗る場合の下地処理とオールペンの違いを解説

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車をラプターライナー(RAPTOR)で全塗装するとき、「もともと黒い車を黒いラプターライナーにするなら塗装は1回だけで済むのか」「グレーにするなら先に普通のグレーでオールペンして、その上からラプターを塗る必要があるのか」と迷うことがあります。

ここで押さえたいのは、ラプターライナーは通常のボディカラーの上に必ず重ねなければならない仕上げ材ではないという点です。適切な下地処理を行えば、既存塗膜の上へラプターライナーを施工できるため、「通常のオールペン+ラプター全塗装」という2回の全塗装が必須になるわけではありません。

ただし「下地の黒と仕上げの黒が同色だから、洗車してそのまま吹くだけ」という意味でもありません。足付け、脱脂、傷やへこみの修正、素地が露出した部分へのプライマー施工、部品脱着やマスキングなど、全塗装として相応の下地作業が必要になります。

ラプターライナーとはどんな塗料?

RAPTORはU-POLが展開する2液型ウレタン系の保護コーティングです。本来はピックアップトラックのベッドライナーなどを保護する用途で開発され、耐摩耗性や耐候性などを持つ厚膜の仕上げが特徴です。日本ではSUV、クロカン、軽トラックなどの外装カスタムにも利用されています。

表面をザラザラとした独特の質感にできるため、通常の自動車塗装とはかなり違った外観になります。メーカーはブラックのほか、任意の色へ着色して使用するTintable(ティンタブル)タイプも用意しています。[RAPTOR公式参照]

つまり「黒いラプターライナー」と「好きな色へ調色したラプターライナー」という選択肢があり、ボディの元色とラプターの仕上げ色が一致している必要はありません。

黒い車を黒ラプターにするなら普通の黒でオールペンする必要はない

もともと黒い車をブラックのラプターライナーで全塗装する場合、既存の黒い塗装が健全で施工可能な状態なら、通常は「まず普通の黒色塗料で全塗装し、その上からブラックのラプターを全塗装する」という工程を必須とするものではありません。

既存塗膜を適切に研磨して足付けし、洗浄・脱脂などの下地処理を行ったうえで、必要な箇所にプライマー等を施工し、ブラックのラプターライナーを仕上げとして塗装する方法が考えられます。

したがって「黒ボディ→普通の黒オールペン→黒ラプター」という二重の全塗装が原則必要、という理解ではありません。ただし施工店の料金にはラプターの材料代だけでなく、下地処理・部品脱着・マスキング・塗装工賃などが含まれるため、「黒なら材料代だけ」という意味でもありません。

グレーのラプターにする場合も先にグレーへ全塗装する必要はない

黒い車をグレー系のラプター仕上げにしたい場合も、「最初に一般的な自動車塗料で車全体をグレーへオールペンし、その上からもう一度グレーのラプターを塗る」という2段階の全塗装が必須ではありません。

RAPTORにはTintableタイプがあり、メーカー指定の方法で色を加えて仕上げることができます。そのため、既存の黒い塗膜を適切に下地処理し、必要なプライマー処理などをしたうえで、調色したラプターを直接仕上げとして施工することが可能です。

例えば「黒い純正ボディをオリーブグレーのラプター仕上げにする」という場合でも、基本的には「黒→通常塗料のオリーブグレー→ラプター」という二重塗装を前提にする必要はありません。希望色に調色したTintable RAPTORそのものを仕上げ色として利用できます。

元のボディ色より「下地の状態」のほうが重要

ラプターライナー施工で重要なのは、元の車が黒か白かグレーかということより、既存塗膜の状態です。きれいな純正塗装が残っている車と、クリア剥げ・サビ・板金跡・塗膜の浮きがある車では必要な下地作業が大きく異なります。

U-POLの施工資料でも、塗装面について清掃・脱脂し、表面を研磨してから再度清掃することが案内されています。また露出した金属など、素材に応じて適切なプライマーを使用します。[RAPTOR公式参照]

つまり「同じ黒だから下地処理不要」にはなりません。ラプターの密着性を確保するためには、黒から黒でも表面を適切に処理する必要があります。

ラプター全塗装の費用は塗料代だけでは決まらない

ショップへラプター全塗装を依頼した場合、費用の大部分は塗料そのものだけではありません。車体の洗浄・脱脂、足付け、傷やへこみの補修、サビ処理、部品の取り外し、マスキング、プライマー、ラプター施工、乾燥、組み付けなどの作業が発生します。

例えばドアハンドル、ライト、エンブレム、バンパー、モールなどをどこまで外して施工するかでも工賃は変わります。外さずにマスキングする簡易施工と、部品を外して境目まで丁寧に仕上げる施工では、同じ「全塗装」でも価格差が生じます。

そのため見積もりでは「ラプター全塗装○万円」という総額だけでなく、どこまで下地処理をするのか、部品をどこまで脱着するのか、ドア内側やピラーまで塗るのかを確認することが重要です。

黒からグレーのほうが高くなる可能性はある

ブラックRAPTORは製品として黒色が用意されています。一方、グレーなど任意のカラーを希望する場合はTintable RAPTORと適切な着色用塗料を使用するなど、施工店側で調色工程が加わる場合があります。

そのため黒仕上げよりグレーなどの指定色のほうが材料費や調色費が高くなる可能性はあります。ただし、それは必ずしも「普通のグレーで1回全塗装する料金+ラプターでもう1回全塗装する料金」という意味ではありません。

施工店によって使用材料や施工方法、料金設定が異なるため、「ブラック仕上げ」と「希望色のTintable仕上げ」の2パターンで見積もりを取ると比較しやすくなります。

塗膜が傷んでいる車は下地修理で費用が上がる

ラプターライナーは表面に凹凸ができるため細かな傷が目立ちにくくなりますが、傷んだ塗装やサビを何でも隠してよい塗料ではありません。浮いている旧塗膜の上から施工すれば、その旧塗膜ごと剥がれる可能性があります。

例えばルーフのクリアが広範囲に剥離している場合は、不安定な塗膜を除去して下地を作り直す必要があります。サビが発生している場合も、ラプターで覆う前に適切な処理が必要です。

黒から黒でも下地が悪ければ高額になり、黒からグレーでも下地が良ければ比較的シンプルな工程で済むことがあります。元色より車両コンディションのほうが見積額に大きく影響するケースもあります。

「オールペン」と「ラプター全塗装」を別々に考えすぎない

混乱の原因になりやすいのが、「オールペン」と「ラプター塗装」を必ず別工程と考えてしまうことです。オールペンは一般的に車体全体を塗装することを意味するため、ラプターライナーで車体全体を仕上げること自体も広い意味では全塗装です。

例えば黒い車をグレーのラプターで仕上げるなら、「通常塗装のグレーオールペンを完成させ、その完成塗膜を再び研磨してラプターを塗る」という工程をあえて行う必要性は通常ありません。

「既存塗装→下地処理→必要箇所の補修・プライマー→ラプターライナー」という一連の施工として考えると分かりやすくなります。

見積もりを取るときに確認したいポイント

施工店には「現在は黒の純正塗装で、ブラックRAPTORで全塗装したい」と伝えたうえで、通常の黒塗装を別途行う工程が含まれているのか確認するとよいでしょう。グレー希望なら「Tintable RAPTORを調色して仕上げるのか」も確認します。

さらに、ドアを開けた内側、ボンネット裏、給油口内部などをどこまで塗るかも重要です。黒い車を黒ラプターにする場合は塗らない部分との色差が目立ちにくい一方、黒から明るいグレーへ変更すると、ドアを開けたときに元の黒が見えて気になることがあります。

色替えでは、このような見えない部分までグレーに統一するかによって費用が大きく変わります。「外から見える外板だけ」と「ドア内まで完全に色替え」では別の見積もりになると考えておきましょう。

まとめ|黒から黒でも下地工賃は必要だが、通常の黒オールペンを挟む必要はない

黒いボディをブラックのラプターライナーで全塗装する場合、通常は先に普通の黒でオールペンしてからラプターを施工する必要はありません。既存塗膜が健全なら、適切な足付け・脱脂・補修・必要なプライマー処理を行い、その上にブラックRAPTORを仕上げとして施工できます。

黒い車をグレーにする場合も同様で、通常塗料によるグレーのオールペンを完成させてからラプターを重ねることが必須ではありません。Tintable RAPTORを希望色へ調色して仕上げる方法があります。ただし色替えでは、ドア内側など元色が見える部分まで施工するかによって費用が増える可能性があります。

したがって費用を考えるときは「普通の全塗装代+ラプター代」という単純な足し算ではなく、下地処理・補修・部品脱着・マスキング・材料・調色・ラプター施工を含めた全体の見積もりで比較するのが適切です。特に黒から黒なら元色を生かしやすいメリットはありますが、ラプターを密着させるための下地作業まで省略できるわけではない点を押さえておきましょう。

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