バイクでタンデム(二人乗り)する際、スピードはどこまで出していいのか、法律的にも安全面でも気になる方は多いはずです。本記事では、法令の確認から、実際に多くのライダーが意識している安全な速度、そして乗る側・乗せる側の心得までを詳しくご紹介します。
道路交通法における二人乗りの制限
まず、道路交通法では、二人乗りにおける明確な速度制限はありません。つまり、一人乗りと同様に、制限速度内であれば何km/hで走行しても違法にはなりません。
ただし、高速道路では初めて免許を取ってから1年未満のライダーは二人乗り禁止といった制限があります。都市高速道路(例:首都高や阪神高速)は二人乗り自体が禁止されている区間もあるので、事前確認が必要です。
現実的な「安全な速度」の目安とは
実際に二人乗りでどのくらいの速度で走るのが適切かというと、多くのライダーは以下のような目安を持っています。
- 街中や郊外道路:40~60km/h
- バイパスや高速道路:70~90km/h
特に後ろに乗る人がバイク初心者やお子さまの場合、体感速度は倍以上になることもあるため、通常より10km/hほど落とすのが安全です。
タンデム走行での注意点
二人乗りでは、重心が高くなりバイクの挙動も変化するため、いつもより慎重な運転が求められます。以下のポイントを意識しましょう。
- 急ブレーキ・急加速はNG
- カーブではリーンアウト気味に(体を起こし気味に)
- 信号停止時はやや早めに減速して安定確保
また、後部座席の人にも、身体を預けすぎないよう、できればニーグリップやステップで自立する意識を持ってもらうと走行が安定します。
タンデム中の装備と心構え
二人乗りであっても、後部座席のヘルメット着用は義務です。さらに安全性を高めるために以下の装備を推奨します。
- ライディングジャケットと手袋
- グリップ付きのリアキャリアやタンデムベルト
- インカムなどのコミュニケーション手段
タンデムライダーには、出発前に「急に体を動かさない」「体を預けすぎない」などの簡単な注意点を共有することが重要です。
実例:ライダーたちの声から見る速度の実態
あるライダーは「街中では50km/h前後で走るけど、高速では追い越し時に90km/hくらいまで出す」と語っており、別のライダーは「初心者と乗るときは40km/hで走るだけでも十分楽しめる」との意見も。
つまり、タンデム時の速度は、安全と快適さを両立できるバランスが最優先という共通認識があります。
まとめ:法令遵守と相手への配慮で安全なタンデムを
バイクでの二人乗りに明確な法的速度制限はないものの、安全運転の観点からは60~80km/h程度を上限に考えるのが理想的です。特に街乗りでは40~50km/h程度がもっとも安心です。
後部座席の人への配慮や装備、安全意識の共有が、楽しいタンデム体験のカギです。スピードよりも「安心と快適さ」を重視した走行を心がけましょう。
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