50ccの横型エンジンをボアアップして88ccにすることは一般的ですが、さらにストロークをアップして106ccにすることは可能かどうか、疑問を持つ方も多いでしょう。この記事では、エンジンのボアアップとストロークアップについて詳しく解説します。特に、シリンダーヘッドの交換なしにストロークアップする場合に発生し得る問題点についても触れます。
ボアアップとストロークアップの基本的な違い
まず、ボアアップとはシリンダーの内径を大きくすることによって排気量を増加させる方法です。一方で、ストロークアップはクランクシャフトのストロークを長くして、ピストンが動く距離を延ばし、これによって排気量を増やす方法です。どちらもエンジンのパワー向上を目的として行われますが、それぞれにメリットとデメリットがあります。
ボアアップだけでなく、ストロークアップを行う場合、エンジン内部の構造が大きく変わるため、シリンダーヘッドや他の部品の選定が重要になります。
ストロークアップで106ccにするためのポイント
50ccのエンジンにストロークアップを加え、106ccを目指す場合、ストロークを41.4mmから50mmに変更する必要があります。しかし、これには注意すべき点がいくつかあります。まず、ストロークアップによってピストンの動きが大きくなるため、シリンダーヘッドやバルブのクリアランスなど、エンジン内部のスペースの問題が発生する可能性があります。
さらに、クランクシャフトを交換してストロークを延長することで、エンジンのバランスが崩れ、振動が増加する可能性があります。このため、ストロークアップを行う場合は、クランクシャフトの強度やエンジン全体のバランスを考慮することが重要です。
シリンダーヘッドを交換せずにストロークアップするリスク
質問者が述べているように、シリンダーヘッドを交換せずにストロークアップを試みる場合、いくつかのリスクがあります。まず、シリンダーヘッドの設計は排気量に合わせて最適化されているため、ストロークアップを行うことでバルブの開閉タイミングやバルブクリアランスが合わなくなる可能性があります。これにより、エンジンの効率が低下するだけでなく、最悪の場合はエンジンが動作不良を起こすことも考えられます。
また、ストロークアップを行うことで、エンジン全体の熱負荷が増加するため、冷却性能も重要な要素となります。シリンダーヘッドを交換せずに大排気量化を進めると、冷却不足が原因でエンジンのオーバーヒートを招く可能性もあります。
エンジンチューニングの最適な組み合わせとは
ストロークアップとボアアップを組み合わせる場合、カムシャフトやキャブレターの変更が必要になります。ハイカムを使用することで、吸気と排気の効率が向上し、エンジン性能が上がります。PC20やVM26のキャブレターは、ボアアップに合わせて適切な燃料供給を行うため、非常に効果的です。
ただし、これらの部品を使用する場合でも、シリンダーヘッドの性能が追いつかない場合、エンジン全体のバランスを崩す原因となり得ます。最適なパーツの組み合わせを選ぶことが、成功するチューニングの鍵となります。
まとめ
50ccエンジンをボアアップして88ccにするだけでなく、ストロークアップを行って106ccにすることは技術的には可能ですが、シリンダーヘッドの交換なしでは多くのリスクが伴います。ストロークアップによる振動の増加やエンジン内部のスペース不足、冷却性能の問題などを考慮する必要があります。
最終的には、エンジン全体のバランスを保つために、シリンダーヘッドの交換や、適切なカムシャフト・キャブレターの選定が重要です。安全で効果的なチューニングを行うために、専門家のアドバイスを受けることをお勧めします。


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