Z1の1気筒目だけ吹け上がらず、CRキャブに交換しても改善しない方向けに、原因の切り分けと対策を整理しました。キャブセッティングか圧縮低下、点火系など、総合的に確認する手順をご紹介します。
キャブセッティングで改善する可能性は?
CRキャブに交換したとのことですが、ジェットやニードル、同調調整が不適切だと1気筒だけ燃調不良を起こすことがあります。
具体的には、同調が狂っていると一気筒だけ弱く吹けず、調整で同期させることで改善するケースがあります。
✔ ジェット・ニードルの確認
中古品の場合、仕様違いの可能性も。CRキャブの仕様に合ったMJ/SJやニードル高さなのかをメーカー仕様書でチェックしましょう。
不要な穴や摩耗がある場合、燃料供給が偏ることがあります。
✔ キャブ同調(バランス調整)
バキュームゲージやエアバルブツールで同調をとり、アイドリングだけでなく空吹かしや加速時も確認すると良いです。
圧縮低下の可能性を見極める
点火系とキャブでは症状が変わらない場合、圧縮低下を疑います。
圧縮計を使った測定が重要です。4気筒での数値差が10%以上あるかどうかが目安になります。
✔ 圧縮測定の手順
始動前に暖機後のエンジンで測り、各シリンダーの結果を比較。1気筒だけ明らかに低い場合、原因はバルブシート、ピストンリング、ヘッドガスケットなどにあります。
✔ 圧縮低下時の具体例
例:4気筒中、他が9–10kg/cm²で1だけ6–7kg/cm²。ここまで落ちているならキャブ調整では改善せず、エンジンの分解整備が必要です。
点火系とプラグのチェック
プラグがすすっているとのことですが、火花の強さ、プラグコード、コイルの状態も一定に確認しましょう。
他気筒と比較して火花が弱い・波形異常・リークなどがあれば、それが原因の可能性もあります。
手順まとめ:優先順位で確認
- プラグ・点火系の状態をA–B比較。
- CRキャブ仕様合わせとジェット・ニードル確認。
- 同調バランスを取って空吹かし・加速まで確認。
- 圧縮測定で異常シリンダーを特定。
実例:同調不良で改善したケース
実際にCRキャブ装着後、1気筒だけ吹けなかったオーナーが、仕様違いのメインジェットを正しい番手に変更&同調調整した結果、全気筒均一に回るようになった例があります。
まとめ
現時点で症状が変わらない場合、まずはキャブ同調・ジェット仕様、そして圧縮チェックが最重要です。圧縮低下の場合はエンジン内部の整備が必要です。
この記事をもとに原因の切り分けを進めていただければ、適切な対処法が見えてくるはずです。
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