高校で中型二輪免許が禁止される理由とは?原付の安全性と学校のルールを徹底解説

運転免許

高校生の通学手段として原付バイクを利用するケースは珍しくありません。しかし一方で、「原付はOKなのに中型二輪免許(中免)はなぜダメなのか?」という疑問を持つ生徒も多いでしょう。本記事ではその理由を法的・教育的観点から整理し、安全性の観点も含めて解説します。

高校が中免を禁止する主な理由

多くの高校が中免取得を校則で禁止している背景には、いくつかの共通した事情があります。第一に生徒の安全確保が大きな目的です。中型バイクは排気量125cc以上〜400cc未満で、原付に比べてスピード・重量ともに格段に高く、事故時のリスクも増大します。

また、高校生活では勉学や部活動を優先するべきという学校側の教育的意図も存在します。中免を取得すれば、ツーリングなどに出かけやすくなる反面、事故や交友関係の広がりによる問題行動リスクを懸念する声も少なくありません。

原付の30km/h制限は本当に危険なのか?

原付は法律上、最高速度が30km/hに制限されています。この制限があるため、幹線道路や流れの速い通りでは、他車との速度差が生まれやすく、むしろ危険に感じることもあるでしょう。

確かに、中免であれば60km/h以上の速度で流れに乗ることが可能で、安全に感じる場面もあります。しかし、その分操作技術や注意力も高度なものが要求され、未熟な高校生が扱うには難易度が高いと判断されているのです。

道路交通法と免許制度の観点から

道路交通法では、16歳以上であれば中型二輪免許を取得可能です。しかし、この法律は「取得を禁止しない」だけであり、学校の指導方針とは別物です。各高校が「生徒指導規定」によって、自由裁量で中免取得を禁止しても、法律違反にはなりません。

つまり、「中免を取る自由はあるが、学校に通う以上は校則に従う義務がある」という構造なのです。特に公立高校では地域の教育委員会の方針が影響するため、周辺校と足並みをそろえる傾向があります。

現実の事故例と学校の懸念

実際に、高校生が中型バイクで事故に遭い重傷を負ったケースもあります。こうした事例が発生すると、学校や保護者の間で問題視され、校則がさらに厳しくなる傾向があります。

また、任意保険の加入率も原付より中免の方が低く、高額な賠償責任に発展する可能性もあります。学校側としては、万が一のリスクを回避する目的で中免取得を制限しているのです。

どうしても中免を取りたいときの選択肢

高校卒業後であれば、バイク専門学校や教習所でしっかりと中免を取得することが可能です。その際には交通法規や運転技術を基礎から学べるため、安全意識の向上にもつながります。

また、警視庁の公式サイトなどで、中型バイクに必要な知識や取得条件を調べることも大切です。

まとめ:校則には意味がある、安全意識を持とう

中免が禁止されている理由は、単なる禁止ではなく、生徒を守るための安全対策であることがわかります。原付で30km/hの制限があるとはいえ、その分危険を回避するための運転技術や心構えを学ぶ機会にもなります。

高校生のうちは原付での運転経験を積み、安全な運転習慣を身につけた上で、卒業後に中免へステップアップするのが賢明な選択と言えるでしょう。

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