交通違反の取り締まりは、運転者にとって納得しがたい場合もあります。特に一時停止違反は、警察官の目視による確認が多いため、「本当に停止したのに違反を取られた」と感じるケースが少なくありません。本記事では、一時停止違反で納得がいかない場合の対処法について解説します。
一時停止違反の基本ルールとは?
まず、一時停止違反とはどのようなものかを確認しておきましょう。
1. 一時停止の定義
道路交通法では、一時停止の標識がある交差点では、「完全に車輪が止まる」ことが求められます。徐行や減速では不十分で、完全に停止しなければ違反となります。
2. 停止時間の目安
厳密な時間の規定はありませんが、2〜3秒程度停止するのが一般的な基準です。その間に安全確認を行い、周囲の状況を把握することが求められます。
3. 取り締まりの方法
一時停止違反の取り締まりは、警察官の目視が基本です。そのため、「実際には止まったのに警察官が見ていなかった」というケースが発生しやすい違反の一つです。
納得できない場合の対処法
「しっかりと停止したのに違反を取られた」と感じた場合、次のような対処法があります。
1. その場で異議を申し立てる
違反を告げられた際、納得がいかない場合はその場で警察官に異議を申し立てることが可能です。ただし、警察官が「確認した」と言い張る場合、現場での抗議だけで撤回されるケースは少ないです。
2. 証拠を確認する
警察官が目視で確認した違反ではなく、カメラやドライブレコーダーによる証拠があるかどうかを確認します。
- 自車のドライブレコーダーに一時停止の様子が映っているか
- 取り締まりにカメラなどの証拠があるかを警察に確認する
警察の取り締まりには基本的に映像証拠はなく、目視が主になるため、自分の映像があれば証拠として活用できます。
3. 反則金の支払いを保留し、正式裁判を申し立てる
違反を認めない場合、反則金を支払わずに正式裁判を申し立てることが可能です。これには「否認」と「不服申し立て」の方法があります。
■ 反則金を支払わずに争う流れ
- 交通違反の切符に署名せず、その場で違反を認めない旨を伝える
- 検察庁に呼び出しが来る(略式起訴されることもある)
- 正式裁判を希望すると、本格的な裁判で争うことができる
ただし、裁判に持ち込むと時間と労力がかかるため、証拠がない場合は不利になる可能性があります。
4. 監察官や警察の上層部に相談
警察の取り締まりに疑問を感じた場合、警察署の監察課や公安委員会に相談する方法もあります。特に、警察官が車の色を間違えていたり、違反の状況を正しく把握していなかった場合、正式な申し立てを行うことで再調査される可能性があります。
まとめ
一時停止違反で納得がいかない場合、以下のような対応が可能です。
- その場で警察官に異議を申し立てる
- ドライブレコーダーなどの証拠を確認する
- 反則金を支払わずに正式裁判で争う
- 警察の監察課や公安委員会に相談する
ただし、正式裁判に持ち込む場合は証拠がないと不利になりやすいため、慎重に判断することが重要です。交通違反の取り締まりは納得いかないケースもありますが、冷静に対応し、適切な方法で対処することが大切です。
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