ネオクラシックの代表格とも言えるKawasaki Z900RSは、カスタムパーツも豊富に展開されており、ハンドル周りの変更も人気のカスタムの一つです。特に「ハリケーン」などのセパレートハンドル(セパハン)を純正トップブリッジ上に装着したいという声も多く、今回はその方法と注意点を詳しく解説します。
純正トップブリッジ上へのセパハン装着は可能か
Z900RSは純正ではアップハンドル仕様となっていますが、セパハン化によってよりスポーティなポジションを実現できます。特にハリケーン製のセパハンはZ900RS専用設計もあり、ポン付けに近い形で装着が可能なケースもあります。
ただし、トップブリッジ上に装着する場合、フォークの突き出し量を増やす必要があるため、そのための加工・調整が必要になります。
フロントフォークを出す目的とその方法
フロントフォークをトップブリッジから上に突き出すことで、セパハンをその出た部分にクランプして固定できます。これにより、トップブリッジを変更せずにセパハン化が可能になります。
出し方としては、トップブリッジとアンダーブラケットのクランプボルトを緩め、フロントフォークを慎重に上へスライドさせます。左右の突き出し量を必ず同じに調整することが重要です。
具体的な作業手順
- センタースタンド、またはジャッキで前輪を浮かせる
- トップブリッジおよびアンダーブラケットのフォーク固定ボルトを緩める
- 左右のフロントフォークを上方に5〜20mm程度スライドさせる(セパハンの高さに応じて)
- セパハンを装着し、仮締め
- 左右の突き出し量が完全に一致していることを確認
- 全てのボルトを規定トルクで締め付け
注意点:突き出し量と車体バランス
フォークの突き出しを増やすことで、フロントのキャスター角が変化し、ハンドリングに影響を及ぼします。過剰に出しすぎると、コーナリング中に接地感が不安定になる恐れがあるため、最大でも20mm程度までにとどめるのが無難です。
また、トップブリッジやメーター周りと干渉しないよう、仮組み時点で各部のクリアランスを必ず確認しましょう。
よくある失敗と対処法
- フォーク左右の高さズレ:スライド時に左右の出代がズレると直進性が損なわれます。ノギスなどで正確に計測を。
- ハンドルストッパーとの干渉:セパハンの絞り角によっては、タンクやカウルに干渉するため、角度調整が必要です。
- ホースやケーブルの長さ不足:セパハン化によりホース類の取り回しが変わるため、延長や交換が必要になることがあります。
Z900RS向けセパハン選びのポイント
ハリケーン製をはじめとしたZ900RS対応のセパハンは、ブレーキホースやスロットルケーブルがそのまま使える設計のものもあります。純正パーツとの互換性や加工の有無を確認した上で選ぶと安心です。
また、ポジションの快適性は個人差が大きいため、実店舗でポジション確認ができるとベストです。
まとめ:フロントフォークの突き出し調整で理想のカスタムを
Z900RSで純正トップブリッジを活かしたままセパハンを装着するには、フロントフォークを適切に突き出して装着位置を確保する必要があります。突き出し量の調整には注意点も多いですが、丁寧に作業を進めれば理想のポジションが手に入ります。
安全性とバランスを大切にしつつ、自分だけのZ900RSを仕上げていきましょう。
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