ホンダ・ライブディオAF35(中期・規制前)におけるカスタムチューニングは多岐にわたり、中でもCDI(点火系)の変更は走行性能に直結する重要なポイントです。特にデイトナ製「赤箱CDI」は高回転対応を狙ったチューンとして人気ですが、同時にプラグの選定も非常に重要になります。本記事では、CDI交換に伴い必要なプラグの適正条件とその具体的品番について、わかりやすく解説します。
デイトナ赤箱CDI装着時のプラグ選定条件とは?
デイトナ赤箱CDI(ハイパーイグニッションコイル一体型)では、以下のような注意書きが説明書に記載されています。
- 「必ずレジスター入りプラグを使うこと」
- 「標準プラグより熱価を1~2番上げることを推奨」
これは高回転域での発火性能とエンジンの過熱保護を考慮したものであり、点火系チューンでは避けて通れない基準です。
純正プラグ「BR6HSA」とはどんなプラグか
ホンダ・ライブディオAF35中期(規制前)の純正指定プラグは「NGK BR6HSA」です。ここでのポイントは以下の2点です。
- 「B」=プラグネジ径が14mm
- 「R」=レジスター(抵抗)入り
- 「6」=熱価6(標準熱価)
つまり、熱価を「1〜2番上げる」なら、「BR7HSA」または「BR8HSA」が候補になります。
具体的なおすすめプラグと特性比較
以下は、CDI変更に合わせて検討すべきプラグの一覧です。
品番 | レジスター有無 | 熱価 | 適応用途 |
---|---|---|---|
BR7HSA | あり | 7 | 中負荷・中速域までの保護強化 |
BR8HSA | あり | 8 | 高負荷・高回転を多用する走行 |
加速重視のセッティングでゼロ発進からの急加速が多い場合、まずは「BR7HSA」から試し、プラグ焼けの様子を見ながら「BR8HSA」に切り替えると良いでしょう。
高熱価プラグを使う際の注意点
熱価が高すぎると「カブり(燃焼不良)」が起きやすくなり、始動性やアイドリング安定性に影響が出ることがあります。そのため、街乗りメインの場合や冬季には注意が必要です。
また、プラグキャップやコードとの適合性もチェックしておきましょう。レジスター入りである「BR7HSA」「BR8HSA」は、ノイズ対策にも貢献します。
補足:体重や走行スタイルに合わせた工夫も必要
ライダーの体重や用途によってもプラグ選定は変わってきます。たとえば、106kgという体重の場合、エンジンには常にやや高い負荷がかかるため、標準熱価よりも1番以上上げるのは理にかなっています。
ゼロスタート加速を多用する環境では、エンジンの燃焼室温度も上がりやすく、結果としてノッキングやデトネーションが起きやすくなるため、冷え側のプラグ(高熱価)が推奨される理由にもなります。
まとめ:BR7HSAまたはBR8HSAが推奨プラグ
ライブディオAF35(中期)にデイトナ赤箱CDIを装着する場合、純正プラグ「BR6HSA」に代えて、「BR7HSA」または「BR8HSA」を使用するのが推奨です。どちらもレジスター入り・高熱価プラグで、エンジン保護とノイズ対策の両方に対応しています。
セッティング変更後は必ずプラグ焼けや始動性をチェックし、必要に応じて熱価調整を行いましょう。プラグ1本の選定が、マシン全体の性能に大きく影響します。
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