毎年6月は「不正改造車を排除する運動」の強化月間として、全国各地で取り締まりが強化されます。特に不正改造車に対する街頭検査や啓発活動が集中的に行われ、車両の安全性や環境への影響を未然に防ぐ取り組みが進められています。
不正改造車排除強化月間の概要
国土交通省と関係省庁・団体は、6月を「不正改造車を排除する運動」の強化月間と定め、全国で街頭検査や啓発活動を実施しています。これにより、不正改造車の社会的排除を目指し、安全で安心な車社会の形成を推進しています。
実際の取り締まり事例
過去の強化月間中には、以下のような取り締まりが行われています。
- 首都高速道路内回りの白魚駐車場での検査では、35台中33台に整備命令が発令され、主な違反内容は保安装置関係やマフラー改造による騒音・排ガス関係でした。
- 茨城県守谷市の常磐自動車道下り線守谷SAでの深夜検査では、28台中22台に整備命令が発令され、主な違反内容はマフラーの取り外しや車枠・車体関係の不適合でした。
- 栃木県宇都宮市のショッピングモール周辺での深夜検査では、32台中17台に整備命令が発令され、主な違反内容はマフラーの取り外しや着色フィルムの使用などでした。
取り締まりの具体的な手法
取り締まりでは、警察機関や自動車技術総合機構、軽自動車検査協会などと連携し、以下のような手法が用いられます。
- 街頭検査による車両の直接確認
- 音量測定器や可視光線透過率測定器を用いたその場での測定
- 測定場への誘導による詳細な検査
これらの手法により、不正改造の有無を迅速かつ正確に判断し、必要に応じて整備命令を発令しています。
不正改造の主な例と注意点
不正改造には以下のような例があります。
- マフラーの切断や取り外し、基準不適合マフラーの装着
- タイヤやホイールの車体外へのはみ出し
- 前面ガラスや運転席・助手席の窓ガラスへの可視光線透過率70%未満のフィルム貼付
- 灯火類の色の変更や不適切な装着
- ナンバープレートのカバーや回転装置の使用
これらの改造は、車両の安全性を損なうだけでなく、他の交通参加者への危険や環境への悪影響を及ぼす可能性があります。
違反時の罰則と対応
不正改造が発覚した場合、以下のような罰則が科されることがあります。
- 6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金(道路運送車両法第99条の2)
- 整備命令の発令や車両の使用停止処分
- 違反内容の改善報告の義務
違反が発覚した場合は、速やかに指示に従い、適切な整備や改修を行うことが求められます。
まとめ
6月の「不正改造車排除強化月間」では、全国各地で取り締まりが強化され、不正改造車に対する厳しい対応が行われています。車両の安全性や環境への配慮を考慮し、法令を遵守した車両の使用を心がけましょう。
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