社外製のヘッドライトキットを取り付けたあとに、ハイビームが一瞬だけ点灯してすぐ消えるというトラブルが発生するケースがあります。特にメーカー不明の海外製キットの場合、配線の互換性や品質に起因する問題が少なくありません。本記事では、こうした症状が起きる代表的な原因と、ユーザー側で確認できる対処法をわかりやすく解説します。
ハイビームが一瞬光って消える症状の基本的な原因
ハイビームが一瞬だけ光って消える場合、以下のような原因が考えられます。
- 電圧不足:社外製LEDヘッドライトは起動時に高い電圧を要求するものがあり、純正ハーネスでは供給不足になることがあります。
- リレー未使用:純正配線をそのまま使用している場合、電流容量不足によって点灯できないことも。
- 内部回路の保護機能:ハイビーム用の回路に過電流や逆電流が検知され、一時点灯後に強制遮断されている可能性も。
社外キットで起こりやすい配線トラブル
社外キットは「カプラーオン」と記載されていても、配線のピンアサイン(信号の並び)が純正と異なることがあります。この場合、ロービームは点灯してもハイビームが正常に作動しないことがあります。
また、アース線(マイナス側)の接触不良や断線も同様の症状を引き起こすため、まずは配線図を確認のうえ、カプラー内部の接点を再確認しましょう。
対処法:ユーザーが確認・対応できること
- カプラー内のピン配置を確認し、純正と一致しているか照合する
- 電源が供給されるライン(+12V)が細すぎないかチェック
- リレーを追加することで、別系統から確実に電源供給する方法を検討
- アースを確実に取れているか確認(直接フレームに落とすなど)
特にLEDライトのように突入電流が大きい製品では、リレーの追加は効果的です。リレーハーネスが市販されているので、それを介して電源供給することで点灯安定性が向上します。
実例:ハイビーム不良からの復旧事例
あるユーザーは、中国製のLEDヘッドライトを装着後、ハイビームが一瞬だけ光ってすぐに消灯する症状に悩まされていました。配線を追ったところ、ロービームとハイビームの信号が逆に配線されていたため、電流制御がうまくいかず、内部保護回路が作動していました。
ピン配置を正しく修正し、リレーを追加したことで正常に作動するようになったという報告があります。
ハイビームが点かないまま乗るのは違法?
バイクは道路運送車両法に基づき、ハイビームとロービームの両方が正常に点灯する必要があります。ハイビームが使えないままだと、車検に通らないだけでなく、夜間の安全性にも支障をきたします。
点灯しないまま乗るのはおすすめできませんので、早めの対応が必要です。
まとめ:配線と電源供給の見直しがカギ
ハイビームが一瞬だけ光って消える原因は、配線の不一致や電源供給不足が大半です。社外製キットを使う際には、ピンアサインの照合と、リレーを使った電源強化を検討すると良いでしょう。
安全な夜間走行のためにも、電装系の不具合は早めに対処することをおすすめします。
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