バイクの車検では、安全性と構造の確実性が厳しくチェックされます。転倒などによってステップが損傷した場合、どのような状態であれば車検に通るのか、特に金属接着剤での応急処置が認められるのかについて解説します。
車検におけるステップのチェック基準とは?
バイクの車検において、ステップ(フットペグ)は走行中に操作の安定性と安全性に直結する重要部品として点検対象となります。検査員は以下の点を重視して確認します。
- しっかりと固定されているか
- 変形や破損がないか
- 強度的に使用に耐えられるか
つまり、たとえ外見上「元通り」に見えても、強度に不安があれば不合格となる可能性が高いのです。
金属接着剤による修復は通るのか?
結論として、金属用接着剤によるステップ修復では車検に通らない可能性が非常に高いです。なぜなら、接着剤は振動や荷重に対する構造的な強度保証が不十分と判断されることが多く、特にフットペグのような負荷のかかる部位では尚更です。
一時的に見た目を修復できても、検査員によっては即時に不合格を判断されることがあります。さらに、使用中に破損すれば重大な事故につながるため、車検以前に安全性の観点からも避けるべきです。
修理・交換にかかる実際の費用例
ステップの交換部品はモデルによりますが、純正新品で5,000〜15,000円程度が目安です。また、中古部品を活用すればコストを抑えることも可能です。工賃を含めても1万円前後で済むケースが多く、信頼性の面でも断然交換がおすすめです。
例えば、ヤマハYZF-R25のクラッチ側ステップを新品交換した場合、部品代6,500円+工賃3,000円=合計約9,500円でした(ディーラーで実施)。
安全性を損なわずに済む他の修復方法
金属接着剤以外にも、ボルトオンでの部品交換や社外品の流用という選択肢があります。例えば、ステップ本体が折れていても、ステー部分やブラケットが無事であれば、ステップ単体だけを交換することで対応可能な場合もあります。
社外品に関しては車検対応品であること、取り付けが確実であることを確認してください。また、強度計算書などが求められることもあります。
万全を期すなら専門店での相談を
判断に迷う場合は、二輪自動車協会加盟のバイクショップなど、信頼できるプロに相談するのが最も確実です。実際の車両状態や接着方法の内容によっても合否が変わる可能性があるため、自己判断せずにプロの意見を仰ぐのがベストです。
まとめ:車検は“安全第一”の視点で準備を
金属接着剤による一時的な修復は便利ですが、車検という観点ではおすすめできません。特にステップのような重要保安部品は、安全性・耐久性・信頼性が求められます。費用を抑えつつも、安全な部品交換を選び、安心して車検をクリアしましょう。
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