YSR50のような2ストロークバイクでは、オイルポンプが故障した際に混合給油へ切り替えるという選択肢があります。とくにレストア中や旧車で部品供給が難しい場合、混合仕様にするのは現実的な対策です。本記事では、YSR50(1986年式2AL型式)を混合仕様で運用する際のガソリンと2ストオイルの適正な混合比、給油時の目安、そして長期運用における注意点を解説します。
YSR50を混合仕様にする理由と背景
1980年代の2ストロークバイクには分離給油(オイルポンプ)が標準装備されていますが、故障や部品供給停止により正常に機能しないケースもあります。その場合、オイルをガソリンに直接混ぜる「混合給油」で対応する方法が有効です。
YSR50の場合、純正のオイルポンプが故障し、新品部品の入手が難しいため、混合比での運用を選択するユーザーが増えています。整備が行き届いていれば、混合仕様でも安定して走行可能です。
YSR50の混合比はガソリン25:オイル1が基本
YSR50ノーマル仕様であれば、混合比は25:1が目安です。これは「ガソリン25Lに対して2ストオイル1L」の割合となり、1Lあたりでは40ccのオイルを混ぜる計算になります。
たとえば、満タン約6Lの場合、必要な2ストオイル量は約240ccです。オイルはあらかじめ計量カップなどで分け、携帯用のボトルに入れておくと、出先での給油時にもスムーズです。
オイルは必ず2ストローク専用を使用
エンジン保護と焼き付き防止のため、必ず2ストロークエンジン専用オイルを使用してください。4スト用や汎用品は潤滑性能が異なり、エンジン内部に深刻なダメージを与えるリスクがあります。
おすすめはヤマハ純正「オートルーブスーパーRS」やカストロール「Power1 2T」など、高性能で清浄性にも優れたタイプです。古いエンジンには、少し粘度が高めの鉱物系オイルを選ぶのも一つの手です。
混合仕様に切り替えた場合の運用上の注意点
混合仕様にした場合は、ガソリン補給のたびに適切なオイル量を加える必要があります。面倒に感じるかもしれませんが、毎回確実に混合しないとエンジン焼き付きの原因になります。
また、タンク内で分離しやすいため、オイルを入れたらよくシェイクするか、給油時にオイル→ガソリンの順に入れて自然混合させましょう。定期的にキャブレターやプラグのチェックも忘れずに行ってください。
実例:混合仕様で運用しているYSR50オーナーの声
実際に混合給油で運用しているYSRオーナーの声では、「慣れればそれほど手間ではない」「むしろオイルの管理ができて安心」「ツーリング時は携帯ボトル必須」といった意見が多数です。
一方で「給油時に手が汚れる」「ガソリンスタンドでオイルを混ぜると目立つ」といった点をデメリットに感じる方も。自宅で予備燃料を作って持ち歩くなど、工夫次第で快適に運用できます。
まとめ:25:1の混合比で安全にYSR50を楽しもう
YSR50(2AL)を混合給油で乗る場合、基本混合比は25:1を守ることでエンジンへの負担を抑えながら安心して運用が可能です。2スト専用オイルを使い、オイル量の計測と混合を確実に行うことが長く乗るためのカギとなります。
整備知識が浅い方でも、この記事のポイントを参考にすれば混合仕様に移行しても不安なく楽しめます。レストアの最後の仕上げとして、安全で快適な2ストライフをお楽しみください。
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