シールドビームからLEDまで|車のヘッドライト進化と明るさ比較

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車のヘッドライトは、安全性や視認性の向上を目指して進化してきました。かつて主流だったシールドビームやハロゲンライトと、現在主流のHIDやLEDライトでは、照度や配光性能に大きな違いがあります。本記事では各世代のライトの特徴と明るさを比較しながら、その進化の軌跡を解説します。

シールドビームとは?昔の車によく見られたヘッドライト

シールドビームは、電球・リフレクター・レンズが一体化された構造を持つヘッドライトで、主に1970〜1980年代の車に採用されていました。バルブ交換ができないため、球切れ時はユニットごと交換する必要がありました。

明るさの目安は20〜30ルーメン/w程度で、現代の基準から見るとかなり暗く、照射範囲も狭いのが実情です。雨天や夜間の山道では視界が悪く、現代のドライバーにはストレスに感じられるでしょう。

ハロゲンライト|長年スタンダードだった光源

1980年代以降、シールドビームに代わって主流となったのがハロゲンバルブです。電球内のフィラメントを加熱して発光させる仕組みで、バルブ交換が容易なためメンテナンス性にも優れていました。

明るさの目安は1,000〜1,500ルーメン程度。色温度は黄色味が強く、雨や霧に強い特性がありましたが、現代のLEDと比較するとやはり暗く感じる場面が多く、寿命も短め(約500時間)です。

HID(キセノン)ライトの登場で一気に明るく

1990年代後半から登場したHIDライトは、キセノンガスを使って放電させることで光を発する方式で、非常に高い照度(約3,000ルーメン)を実現。色温度も白く、夜間の視認性が飛躍的に向上しました。

バラストなどの制御機器が必要なためコストは高いものの、約2,000時間の長寿命で、上位車種を中心に一気に普及しました。

LEDライト|現代の主流で省エネ&高寿命

現在の標準はLEDライト。消費電力が低く、寿命は約20,000時間とHIDをはるかに上回ります。配光性能やデザインの自由度も高く、オートライトやアダプティブライトなどの高度な制御とも相性が良いです。

光の色味は昼白色〜白色で、視認性に優れ、見た目も洗練されています。従来のライトに比べて段違いの性能で、今後の進化も期待されています。

ライトの明るさを比較|どれほど差があるのか

種類 平均明るさ(ルーメン) 色温度 寿命
シールドビーム 400〜800 2,500K前後 約300時間
ハロゲン 1,000〜1,500 3,000K前後 約500時間
HID 2,800〜3,500 4,000〜6,000K 約2,000時間
LED 2,500〜4,000 5,000〜6,500K 約20,000時間

この表からも明らかなように、現代のライトは過去と比べて圧倒的に明るく、長寿命で省電力です。

まとめ|旧型ライトは暗かったが時代背景も理解を

シールドビームやハロゲンライトは、当時としては十分な性能を持っていましたが、現代のLEDライトと比較すれば明らかに劣ります。ただし、技術進化とともに求められる安全性や利便性が向上していることを考えれば、ライトの明るさも進化の一部です。

旧車に乗る際には、後付けLEDなどでのアップグレードも可能ですが、車検対応や配光のバランスに注意して選ぶことが重要です。

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