CBR600RRなどのスポーツバイクでは、艶消しの黒いサラサラした質感のパーツ(未塗装樹脂パーツ)が使われていることが多く、この部分に細かい傷ができると目立ちやすいです。この記事では、そうした黒い艶消し部分の傷の対処方法と、再発を防ぐためのケア方法について解説します。
CBR600RRの「サラサラ黒い部分」はどの素材?
サラサラした黒いパーツの多くは「未塗装樹脂(テクスチャード樹脂)」と呼ばれる素材です。これは塗装されていないため、表面にわずかな凹凸があり、マットでザラついた見た目と手触りが特徴です。
この表面は、一般的なボディ塗装のように磨いたりワックスを使ったりするのが難しく、扱いを間違えると白く変色したりムラができたりします。
未塗装樹脂の細かい傷の取り方とは
この種のパーツにできた細い傷を目立たなくするには、専用の「未塗装樹脂用ケア剤」を使用するのが効果的です。代表的な製品には次のようなものがあります。
- ワコーズ スーパーハード
- シュアラスター ブラックレジン
- SOFT99 ブラックパーツワン
使用方法は、柔らかい布やスポンジで薄く均一に塗り込むだけ。乾燥後に軽く拭き取ることで、傷や白化した部分が深みのある黒色に戻り、艶消しの質感を保ちながらリフレッシュされます。
注意点としては、研磨剤入りのコンパウンドは使わないこと。これは表面の凹凸を削ってしまい、見た目が不自然になったりテカリが出たりする原因になります。
赤いボディのように「磨く」ことはNG
赤などの塗装ボディパネルでは、軽い研磨やポリッシュで傷を落とせますが、サラサラした未塗装樹脂パーツではこれはNGです。むしろ状態を悪化させてしまう可能性があります。
「塗装されていない=素材そのものが表面に出ている」ため、磨いてしまうと地の質感が変化して、ツヤが出たり白くなったりすることがあります。専用ケア剤を使うことが唯一の正解と言えるでしょう。
傷を防ぐための日常ケアと予防策
細かい傷の主な原因は洗車時の拭き取りや砂ぼこりの摩擦です。以下の点に注意することで、今後の傷を防げます。
- 乾拭きはせず、必ず水で流してから柔らかいマイクロファイバークロスで拭き取る
- 未塗装樹脂専用の保護剤を定期的に施工する
- ケミカル用品やワックスをボディと共通にしない
また、ガレージ保管やボディカバーの使用も、紫外線劣化やホコリの付着を防ぐうえで非常に効果的です。
万が一深い傷が入ってしまったら
専用ケア剤では消せない深めの傷については、パーツの交換や再塗装が必要になることもあります。CBR600RRの一部パーツは単品購入が可能なので、どうしても気になる場合はショップに相談するのも一案です。
なお、自分で塗装する場合には、未塗装樹脂対応のプライマーを使わないと塗膜が密着せず剥がれやすくなるので注意しましょう。
まとめ:艶消しパーツには「専用ケア」が正解
CBR600RRのサラサラ黒いパーツにできた細かい傷は、専用の未塗装樹脂用ケア剤で対処するのがベストです。通常のボディパネルと異なり、磨く・削ると逆効果になることがあるため、素材に合ったケミカルと方法を選ぶことが重要です。
定期的なケアで美しい外観を維持しながら、CBR600RRの魅力を長く楽しみましょう。
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