バイク整備の際や不注意で、フロントフォークのインナーチューブに塗料やタッチペンが付着してしまうことがあります。インナーチューブはサスペンションの動作に重要なパーツであるため、適切な除去方法を知っておくことは非常に重要です。
インナーチューブに塗料が付着することのリスク
インナーチューブに異物が残っていると、フォークシールを傷めたり、オイル漏れを引き起こす原因となります。特に塗料は乾燥して硬化すると表面に段差を生じさせ、摺動部に悪影響を及ぼします。
また、塗装に含まれる成分が金属と反応することもあるため、なるべく早く除去するのが望ましいです。
塗料除去に適したアイテムとは
インナーチューブは非常に滑らかなメッキ面で構成されており、傷をつけずに除去するためには専用の道具や薬剤の選定が重要です。
- パーツクリーナー(非腐食性):軽度の塗料ならこれで十分落ちることがあります。
- IPA(イソプロピルアルコール):プラスチックにも優しく、塗料除去にも適しています。
- 極細のコンパウンド:研磨力は弱いですが、仕上げに最適です。
塗料を落とす手順とポイント
まず柔らかい布にIPAまたはパーツクリーナーを染み込ませ、軽く拭き取ります。この時、力を入れすぎないよう注意してください。
それでも落ちない場合は、綿棒などを使って狙った箇所だけ優しくこすります。仕上げにコンパウンドを極少量つけて磨けば、ほぼ元の光沢を取り戻せます。
避けるべきNG行為
サンドペーパーやマジックリンなど家庭用の強アルカリ洗剤を使用するのは避けましょう。これらはインナーチューブの表面処理を傷つけ、腐食の原因になります。
また、金属ヘラなど硬い工具を使用するのも厳禁です。細かいキズがつくと、フォークオイル漏れの原因になることもあります。
実例:市販のクリーナーで除去できたケース
あるユーザーは、タッチペンの黒塗料が誤って付着した際に「ワコーズのBC-9パーツクリーナー」と「SOFT99の極細コンパウンド」を使って、安全に除去できたとの報告があります。
ポイントは、しっかり乾いた塗膜でも無理に削らず、徐々に軟化させながら丁寧に拭き取ることです。
まとめ:インナーチューブのケアは慎重に
・インナーチューブは繊細な部分なので、塗料除去も慎重に行うべきです。
・IPAやパーツクリーナー、極細コンパウンドなど安全な方法を選びましょう。
・傷をつけないことが最も重要なので、道具選びと作業方法に細心の注意を払ってください。
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