1980年代に登場したミニバイク「スズキGAG(ギャグ)」は、そのユニークな外観と50ccという手頃な排気量から、現在もカスタムやレストアの対象として人気があります。そんなGAGをもう少しパワフルに、そしてナンバー区分を変更して「黄色ナンバー(原付二種)」にしたいと考える方も多いでしょう。本記事では、スズキGAGのボアアップに関する基礎知識や法的手続き、実際のカスタム例などを通じて、黄色ナンバー化の可能性とポイントを解説します。
スズキGAGとは?原付50ccの魅力と特徴
スズキGAGは、1986年に登場した50ccの原付一種バイクで、レーサーレプリカのようなスタイリングが特徴です。非常に小さなサイズながら、スポーティな外観と走行性能が人気の理由です。
排気量は49ccで、出力は約5.2ps。ミッションは6速マニュアルで、当時のミニバイクの中でも本格的な作りがされていました。
黄色ナンバーとは?排気量の区分と登録条件
日本のナンバープレートの色分けには明確な排気量基準があります。50cc以下は「白ナンバー(原付一種)」、51cc〜90ccは「黄ナンバー(原付二種・乙)」。さらに、91cc〜125ccになると「ピンクナンバー(原付二種・甲)」に分類されます。
つまり、GAGを黄色ナンバーにするには、排気量を少なくとも51cc以上に変更し、各種手続きを行う必要があります。
ボアアップとは?GAGに対応するキットや作業例
「ボアアップ」とは、シリンダー内径を拡大し、排気量を増やすエンジンカスタムの一種です。スズキGAGのエンジンはGS50などと同系列のものであるため、一部の社外パーツやボアアップキットが流用可能です。
例えば、72ccや88ccへのボアアップキットが販売されており、ピストン・シリンダー・ガスケットの交換などで排気量の増加が実現可能です。ただし、エンジン内部の加工精度が求められるため、専門知識や工具が必要になります。
排気量変更後の登録手続きと注意点
排気量を変更した場合、ナンバーの区分も変更しなければなりません。具体的には、排気量が51cc以上になれば「原付二種」として市区町村の役所で再登録手続きを行います。排気量を証明するためには、販売されたキットの説明書や排気量変更を行ったことが分かる証明書が必要な場合があります。
また、排気量変更によって保険の種類や道路交通法上の扱い(法定速度や二段階右折義務の有無など)も変わるため、登録だけでなくそれに伴うルールも理解しておく必要があります。
実例紹介:スズキGAGのボアアップと黄ナンバー化のケース
実際にスズキGAGを88ccまでボアアップし、黄ナンバーを取得したユーザーも存在します。この場合、社外製のボアアップキットを使用し、排気量を証明できる書類を添えて役所で手続きを行ったとのことです。
また、エンジン内部だけでなく、キャブレターやマフラーなどの吸排気系のセッティング変更も併せて行うことで、よりスムーズな走行性能が実現されたそうです。
まとめ:GAGの可能性を広げるボアアップと黄ナンバー化
スズキGAGは、ボアアップを行うことで51cc以上となり、黄色ナンバーを取得することが可能です。ただし、排気量変更には整備知識が必要なうえ、法的な登録変更手続きも必須です。正しい情報をもとに、適切なパーツ選定と整備を行えば、より快適で自由なGAGライフが楽しめるでしょう。
コメント