バイク用インカムは、ツーリングを快適にするための必需品となりつつあります。しかし異なるメーカー同士、たとえば人気のビーコムシリーズとコストパフォーマンスの高いFODSPORTS M1-S Proのようなインカムがペアリングできるかどうか、不安に感じるライダーも多いのではないでしょうか。今回は異なるインカム機種間での接続可否と、接続するための工夫について詳しく解説します。
ビーコムとFODSPORTSは直接接続できる?
結論から言うと、ビーコム(B+COM)とFODSPORTS M1-S Proは、基本的に直接のインカム通話接続(インカムペアリング)は非対応です。これはメーカー独自の通信プロトコルが使われているためで、マルチブランド対応を前提とした仕様になっていないからです。
ただし、一部機種では「ユニバーサルインターコールモード(ユニバーサルペアリング)」という機能を使えば、異なるメーカー同士でも接続できる場合があります。FODSPORTS M1-S Proにはこのモードが搭載されていますが、ビーコム側(特にSB6XやONE)のファームウェアバージョンが対応していなければ接続は困難です。
ユニバーサル接続機能とは?
ユニバーサル接続(ユニバーサルペアリング)とは、BluetoothのHFP(Hands-Free Profile)を活用して、異なるインカムを「携帯電話」として認識させてペアリングする技術です。
たとえば、M1-S ProをHFP接続モードにし、ビーコムを「電話と接続する」設定でペアリングを試みることで通話は可能になることがあります。ただし、音質や通話安定性は専用ペアリングに比べて劣る場合があり、また一方通話になる可能性もあるため、ツーリング用途では注意が必要です。
接続に成功した実例とその設定手順
あるユーザーは、ビーコム SB6XとFODSPORTS M1-S Proを以下の手順で接続することに成功しています。
- FODSPORTS M1-S Proをペアリングモードにし、HFP対応状態にする
- ビーコムを「携帯電話モード」で検索・接続
- 成功すると、通話アイコンが表示され会話が可能になる
この場合、ビーコム側からM1-S Proに話しかける形になります。双方向通話を保証するものではないため、試行錯誤が必要になるケースが多いです。
どうしても接続できないときの代替策
どうしてもペアリングが安定しない場合は、以下のような方法も考えられます。
- 同一メーカー・同一シリーズのインカムで統一する
- Bluetoothインカムではなく、スマートフォンと通話アプリ(LINE通話やZello)を活用する
- ミキサーや外部マイク等を介した物理的な音声共有(工夫は必要)
スマートフォンを介した通話は特に簡単で、Bluetoothイヤホンとしてインカムを接続すれば、異なる機種同士でも会話が可能になるケースがあります。
まとめ:確実な接続には事前確認と試行が鍵
ビーコムとFODSPORTS M1-S Proのように、異なるメーカーのインカム同士を接続するのは容易ではありません。しかしユニバーサルペアリングやスマートフォンを活用した代替手段を試せば、ある程度の通話は可能になります。
今後のツーリング仲間との円滑なコミュニケーションを目指すなら、できれば同一メーカーでそろえることをおすすめしますが、どうしても違う機種を使いたい場合は、この記事を参考に接続方法を確認してみてください。
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