スーパーカブのヘッドライトをLED2灯化し、Lowで1灯・Highで2灯点灯させたいというカスタムは人気ですが、配線方法を誤ると両方が常時点灯してしまうことがあります。本記事では、純正スイッチを活かしながらHi/Loを正しく切り替えるための考え方と対処方法を解説します。
なぜLow時でもHigh側に電気が来るのか
スーパーカブの純正ヘッドライト回路は、多くのモデルで「HiとLoを切り替えている」のではなく、「アース側(マイナス側)を切り替える方式」になっています。この構造では、プラス側には常時電源が来ており、スイッチでどちらの回路をアースに落とすかを切り替えています。
そのためLow側からHigh側へ分岐接続すると、LED内部や回路を通して電気が回り込み(逆流)、High側にも電圧が現れます。テスターで電気が来ているように見えるのはこのためで、結果として両灯が点きっぱなしになります。
LED化で起きやすい「回り込み」現象
ハロゲン球と違い、LEDライトは内部に制御回路があり、わずかな電流でも点灯したり、別回路へ電気が流れることがあります。これを「回り込み」や「逆流」と呼びます。
例えば、Low線とHigh線を直接つなぐと、Low点灯時にHigh回路へ電気が逃げ、High用LEDも点灯してしまいます。これは故障ではなく、配線構造上起きる現象です。
解決策① リレーを使った回路分離
最も確実な方法はリレーで回路を分離することです。純正スイッチは信号用として使い、実際のライト電源はバッテリーからリレー経由で供給します。
例として、Low信号でリレーAを動かし1灯点灯、High信号でリレーBも作動し2灯点灯、という構成にします。こうすれば各回路が独立し、回り込みが発生しません。
解決策② ダイオードによる逆流防止
簡易的な方法として、Low→Highへの分岐線に整流ダイオードを入れる方法もあります。電気の流れを一方向だけに制限し、逆流を防ぎます。
ただしLEDライトの消費電流に耐える容量のダイオードが必要で、発熱や電圧降下もあるため、信頼性はリレー方式より劣ります。
配線時の注意点
LED2灯化は純正より消費電力が増える場合があり、純正配線に負担がかかります。リレー方式なら太い電源線を直接バッテリーから取れるため安全です。
また、アース切替車両であることを理解し、「プラス制御」だと思って配線しないことが重要です。
まとめ
LowでHigh側に電気が来るのは回路構造による正常な現象で、故障ではありません。解決には回路分離が必要で、リレーを使った配線が最も確実です。LED化は電気的な理解が重要なので、安全のためにも配線図を確認しながら作業を進めましょう。


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