軽自動車にダウンサスを装着した際、スプリングにわずかな遊びが出ることは珍しくありません。見た目や走行性能を優先する一方で、車検に通るかどうかは多くのユーザーにとって気になるポイントです。この記事では、ダウンサスで発生したスプリングの遊びに関する車検上の基準や、コイルスペーサーなど詰め物を使用する際の注意点について詳しく解説します。
スプリングの遊びはどこまで車検で許容されるか?
国の保安基準では、車両をジャッキアップした際にスプリングが完全に遊んで外れてしまう状態はNGです。ただし、「軽く動く程度」のわずかな遊びであれば、車検に通ることもあります。
ただし、これは検査官の判断に左右されるグレーゾーンのため、確実に通すには遊びがない状態にするのが望ましいです。
コイルスペーサーの使用は車検に通るのか?
市販されているウレタン製やゴム製のコイルスペーサーは、正しく装着され、走行中にズレたり外れたりしない構造であれば、基本的に車検に通る可能性はあります。
ただし、固定方法が甘いもの、タイラップなど簡易な留め具による装着、明らかに仮設と判断されるものは不適合となるリスクがあります。メーカー推奨の取り付け方法を守ることが重要です。
詰め物を使う場合のポイントと注意事項
- 詰め物はスプリングの動きを阻害しない構造であること
- 高温・高荷重に耐える素材であること
- 走行中の脱落防止対策がされていること
また、コイルスペーサーは「一時的な対策」として使用するべきで、根本的にはスプリング自体の見直しやショックとの適正な組み合わせで遊びを解消するのがベストです。
ダウンサス選びと安全性のバランス
ダウンサスは車高を下げスタイリングを向上させる一方で、乗り心地や保安基準への適合が問われます。特に軽自動車では、ショートストロークのダンパーとセットで設計された製品を選ぶことで、遊びの発生を防ぐことができます。
また、車検対応を謳うメーカー製品であっても、装着状態や組み合わせによって基準外となることもあるため、取り付け後の確認は必須です。
実際に起きた事例とアドバイス
あるユーザーは、N-BOXにダウンサスを取り付けた際に遊びが生じ、汎用スペーサーを使用して一度は車検に通ったものの、次回の点検で外れかけていたことが発覚。最終的にはスプリングを別製品に交換して問題を解決しました。
このように、一時的なスペーサー使用は車検上は通ることもありますが、長期的な安全性を考えると、しっかりとした対策が重要です。
まとめ|コイルスペーサーは応急処置、本質的な対策を
ダウンサスによる遊び対策として詰め物やコイルスペーサーを用いることは一つの方法ですが、車検を確実に通すには適正なスプリング設計や装着状態が必要です。「車検が通るか」だけでなく「安全に乗れるか」も忘れずに判断するようにしましょう。
不安がある場合は専門の整備士やカスタムショップに相談し、安心できる状態で愛車を仕上げることが大切です。
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