スーパーカブをカスタムして性能を向上させる際、キャブレターのセッティングが非常に重要です。特に、PC20キャブレターを使用している場合、ポアップやハイカム、スプロケなどの変更が加わると、メインジェットやスロージェットの調整が必要となります。この記事では、PC20キャブレターを最適にセッティングするためのポイントを解説します。
PC20キャブレターの基本設定と調整ポイント
PC20キャブレターは、スーパーカブのカスタムにおいて広く使われているキャブレターです。ポップアップキットやハイカム、スプロケの変更を行った場合、ジェットの調整が重要になります。
最初に確認すべきは、エアフィルターやマフラーが変更されているかどうかです。小鉄菅マフラーなどは排気効率が高く、空燃比が変化するため、ジェットのサイズも調整が必要です。
メインジェットの選び方と調整方法
ポアップキットを装着した場合、エンジンの吸入量が増えるため、メインジェットのサイズをアップさせる必要があります。75ccのポアップキットを使用している場合、標準的には#90~#95のメインジェットが推奨されることが多いです。
ただし、排気ガスの状態や実際の走行状態に応じて微調整を行うことが重要です。エンジンの回転数が上がりすぎている場合はジェットを小さく、低速でガソリンが濃すぎる場合はジェットを大きく調整します。
スロージェットの調整と最適化
スロージェットはアイドル回転域で重要な役割を果たします。特に、スロットルを開けた際にエンジンの反応が悪い、または吹け上がりが悪い場合は、スロージェットのサイズを調整する必要があります。
スロージェットは通常、#35~#40程度が適していますが、キャブレターのセッティングはバイクの使い方に応じて微調整を行うことが大切です。アイドル時の回転数が安定するように設定しましょう。
エアスクリューの調整と注意点
エアスクリューはアイドル回転数の調整に大きな影響を与えます。エアスクリューが適切に調整されていないと、エンジンが吹けない、またはアイドル回転数が不安定になります。
エアスクリューを調整する際は、まずエンジンを暖気させた後、少しずつスクリューを回して最適なアイドル回転数を探しましょう。エアスクリューが閉まりすぎるとエンジンがスムーズに回らなくなるので、少し開け気味にするのがポイントです。
燃料の品質とセッティングの重要性
キャブレターのセッティングは、燃料の品質にも影響を受けます。燃料の品質が悪いと、混合気の安定性が悪化し、エンジンの性能が十分に発揮されません。
良質なガソリンを使用し、エタノールの含有量が低いものを選ぶことが推奨されます。また、燃料添加剤を使用することで燃焼効率を向上させ、セッティングの精度を保つことができます。
まとめ
スーパーカブのPC20キャブレターを最適にセッティングするためには、メインジェット、スロージェット、エアスクリューの調整が重要です。ポアップやハイカム、スプロケの変更を行った場合は、ジェットのサイズを適切に選び、微調整を行うことで理想的な走行性能を引き出すことができます。
調整後は実際に走行して、エンジンの反応や排気ガスの状態を確認しながら、セッティングを最適化してください。これにより、スーパーカブの性能を最大限に引き出し、快適な走行を楽しむことができます。
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