メルセデスAMG ONEは、F1マシンの技術を市販車に取り入れたハイパーカーとして注目されています。その最大の特徴は、F1マシンと同じ1.6L V6ターボエンジンを搭載している点です。しかし、一般の車両と比べるとどのような違いがあるのでしょうか?
F1エンジンの特徴と一般車の違い
F1マシンのエンジンは、一般の車両と比べて極限の軽量化と高出力が求められます。メルセデスAMG ONEに搭載されるエンジンも、F1の技術を基に開発されていますが、市販車向けに調整されています。
1.6L V6ターボエンジンの性能
AMG ONEのエンジンは、排気量わずか1.6Lでありながら単体で約574馬力を発揮します。これは、F1マシンのエンジン技術を流用した結果、可能になったものです。加えて、電動モーターが4基搭載され、トータルで約1,063馬力に達します。
F1エンジンと一般車のエンジンの違い
特徴 | F1エンジン | 一般車のエンジン |
---|---|---|
排気量 | 1.6L V6ターボ | 1.5L〜5.0Lなど多様 |
最高回転数 | 約11,000rpm | 6,000〜7,000rpm |
燃料 | 特別なF1用燃料 | ガソリン(市販) |
耐久性 | 数千kmでオーバーホールが必要 | 数十万km走行可能 |
出力 | 約1,000馬力(ハイブリッド含む) | 100〜600馬力 |
なぜF1エンジンは排気量が小さいのか?
F1マシンのエンジンが1.6Lという小さな排気量なのは、FIA(国際自動車連盟)のレギュレーションによるものです。2014年から導入されたF1のハイブリッドエンジン規定では、1.6L V6ターボ+ハイブリッドシステムが義務付けられています。
排気量が小さくても、高効率なターボチャージャーや電動モーターを活用することで、極めて高い出力を実現しています。
メルセデスAMG ONEが持つF1技術
AMG ONEには、F1由来の技術が多数採用されています。
エネルギー回生システム(ERS)
F1マシンと同じく、走行中のエネルギーを回収しバッテリーに蓄える「エネルギー回生システム(ERS)」を搭載。これにより、ハイブリッドシステムの効率を最大限に高めています。
高回転型ターボエンジン
通常の車両のターボエンジンは6,000〜7,000rpm程度ですが、AMG ONEのエンジンは11,000rpm以上回る設計になっています。
まとめ:AMG ONEのエンジンは「F1そのもの」か?
メルセデスAMG ONEのエンジンは、F1の技術を活かした市販車向けの調整が施されています。そのため、純粋なF1エンジンとは異なりますが、パワートレインの設計思想やシステムの多くはF1由来のものです。
F1エンジンと市販車エンジンの違いを知ることで、AMG ONEがいかに特別な車であるかがわかります。
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