ホンダの原付バイク「Dio AF34」ユーザーの間で時折話題になるのが、エンジン周辺から聞こえる「シュルシュル」という異音。特にクーリングファンからの音と疑われるケースは多く、原因が特定しにくいこともあります。本記事では、Dio AF34のクーリングファン周辺で発生する異音の原因と対策を、実例も交えながら詳しく解説します。
シュルシュル音の主な発生源とは?
クーリングファン周辺からの異音は、以下のような複数の要因が重なっていることがあります。
- ファンとカバーのわずかな干渉
- ベアリングの摩耗(クランクシャフト側)
- 樹脂製ファンのバランス崩れ(社外品の精度不良など)
特に「ファンの保護カバーを塞ぐと音が消える」という点は、音の発生源が吸排気の共振やカバーとの干渉である可能性を示しています。
ファンを交換しても改善しない場合の考えられる原因
ファンを交換しても異音が完全に収まらない場合、以下のような追加原因が考えられます。
例として。
・クランクシャフトベアリングが劣化しており、回転時に共鳴音を発している
・ファンの取り付けボルトの締め込み不足、または逆に締めすぎでブレが出ている
・保護カバーの微細な変形や割れによる風切り音
実際に行われている静音化の対策
AF34のオーナーの間では、以下のような静音化の工夫が実践されています。
- 保護カバー裏側に耐熱フェルトシートを貼る
シュル音が「風切り音」によるものだった場合、これにより軽減できることがあります。 - ファンの中心固定を増し締め+ワッシャー挟み込み
純正ではナットだけで固定されているため、金属ワッシャーを挟むと安定性が上がります。 - 吸排気経路の清掃
冷却経路にゴミやほこりがたまっていると、空気流が乱れて音が増幅されることがあります。
シュルシュル音の確認・再現テストの方法
異音がどこから出ているのかを特定するために、次のような方法で検証が可能です。
- センタースタンドに立て、アイドリング状態でスマホの録音アプリで音を記録
- エンジンを切り、ファンカバーに手を当てながら空回しして音の有無を確認
- ファンカバーを外し、ファンのみ回転させて音を確認(※安全のため手動で)
このようにして、「共鳴」「干渉」「振動元」の3点を切り分けることが重要です。
どうしても改善しない場合の対処法
ここまで対応しても異音が消えない場合、以下のような判断も視野に入ります。
- 社外ファンではなく純正新品に戻す
社外品のファンは、微妙な精度誤差が原因で共鳴音を発する場合があります。 - カバーを新品に交換
経年劣化や変形で共振しているケースもあります。 - ベアリングやクランクシャフトの点検
走行距離が多い車両では、内部のメカニカルノイズの可能性も否定できません。
まとめ:シュルシュル音の原因は一つとは限らない
AF34のクーリングファンから発生する「シュルシュル音」は、多くの場合がファンとカバーの隙間や風切り音、あるいは振動の共鳴に起因します。ファン交換で改善しない場合でも、カバーや取り付け状態、吸気経路などを一つひとつチェックすることで、徐々に原因を絞り込むことができます。
快適な原付ライフのために、音の正体を突き止める整備力も大切なスキルの一つ。今回のケースのような症状は珍しくありませんので、同じ悩みを持つユーザーの参考になれば幸いです。
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