バリオス(A5)に乗っていて、ラジエーターファンが回らず冷却水が沸騰してしまうトラブルに遭遇した方は少なくありません。この現象は、主に電源供給や制御系統のトラブルが原因で発生します。この記事では、電圧が来ていない状況から考えられる故障箇所や、配線に詳しくなくても順を追って確認できる方法を解説します。
まず確認すべき:ヒューズの状態
最初にチェックすべきは、冷却ファンに電源を供給するヒューズの断線です。ファン用のヒューズが切れている場合、スイッチやファンモーターに電気が届かず、当然ファンも作動しません。
バリオスA5ではメインヒューズボックス内に該当ヒューズがあり、ヒューズを目視またはテスターで導通確認します。切れていた場合は、容量(例:10A)に合った新品と交換しましょう。
次に疑うべきはファンリレーの不良
ヒューズが正常なら、次に疑うのはファンリレーです。ラジエーターファンは、冷却水温センサーの信号によってリレーが作動し、ファンに電力を流す仕組みになっています。
このリレーが不良だと、電圧はスイッチまで来ていないという今回のような症状が出ます。リレーの位置はサービスマニュアルまたは車両配線図で確認し、同型リレーと交換するか、通電テストで作動確認を行います。
ファンスイッチの作動確認方法
冷却水温センサー、または通称「ファンスイッチ」は、ラジエーターの下部に取り付けられていることが多く、冷却水の温度が設定値を超えると回路を閉じてファンを動かします。
このセンサーが故障すると、ファンが回るべき温度になっても反応しません。通電チェックとして、カプラーを外してクリップなどで短絡させるテスト方法があり、ここでファンが動けばスイッチ不良の可能性が高くなります。
ファンモーター自体のチェック
スイッチを短絡してもファンが回らず、かつ電圧がモーターに来ている場合は、モーター本体が故障している可能性があります。モーターに直接バッテリーから電源を引いてみて、動作を確認してください。
このテストでファンが回らない場合は、モーターの交換が必要です。社外品や中古パーツで対応可能ですが、熱対策部品のため信頼性は重視しましょう。
導通がない場合の最終チェックポイント:配線断線
スイッチ〜リレー〜ファンまでの配線に断線があると、通電しなくなります。テスターを使って順に電圧を追っていき、どこかで電圧が途切れていないかを調べます。
断線の多いポイントとしては、カプラー付近の腐食・断線、振動によるハーネスの被覆損傷などが挙げられます。簡易的には、ハーネスを動かしながら通電確認する方法も有効です。
まとめ:冷却ファントラブルの確認は順を追って冷静に
バリオスA5でラジエーターファンが回らない原因は、ヒューズ、リレー、スイッチ、モーター、配線と多岐にわたりますが、順を追ってテストすれば特定は難しくありません。
配線が苦手な方でも、ヒューズとファンスイッチの確認から始めれば、比較的簡単に異常を発見できる可能性があります。最終的にはプロに依頼する手もありますが、自分で一部チェックすることで原因特定の手がかりになることも多いです。
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