バイクが高温時にエンスト?原因はイグニッションコイルかも:症状と対処法を徹底解説

車検、メンテナンス

バイクに乗っていて「冷えていると問題ないのに、エンジンが温まるとエンストする」といった経験はありませんか?特にアクセルを戻したときやアイドリング中にエンストし、その後再始動が難しいという症状は、イグニッションコイルの不調が疑われる代表的な兆候です。今回は、そうした症状が出るメカニズムと、対処すべきポイントについて詳しく解説していきます。

イグニッションコイルとは?基本構造と役割

イグニッションコイルは、バッテリーから供給される12Vの電圧を数万ボルトまで昇圧し、スパークプラグに送ることで燃焼を発生させる重要部品です。この部品が故障すると、点火不良が起き、エンジン始動や走行に支障が出ることがあります。

特に熱による内部絶縁の劣化が進んでいると、エンジンが温まった状態で症状が出ることが多く、これは「熱膨張によるコイル内部の断線」が原因である場合もあります。

症状から疑われる不具合:高温時のエンスト

冷間時はエンジンが正常に始動し、走行も問題なし。しかし、エンジンが温まるとアクセルオフ時にエンスト。再始動もセルだけでは難しく、アクセルを開けながらでないとかからない。このような症状は、以下のいずれかの部位の不調が原因と考えられます。

  • イグニッションコイルの内部断線や絶縁劣化
  • イグナイター(CDIユニット)やECUの熱暴走
  • サイドスタンドスイッチやキルスイッチの接触不良

ただし、上記の中でもイグニッションコイルが熱で断線気味という症状にぴったり当てはまるケースが多いです。

チェック方法と交換の判断基準

以下のような方法でイグニッションコイルの異常をチェックできます。

  • 抵抗値の測定:マニュアルに記載の一次・二次コイルの抵抗値と比較
  • 冷間時と温間時での比較:冷間時は正常でも、温まると抵抗値が大きくズレてくるなら要注意
  • 他車種の同型コイルで動作確認:同型車からイグニッションコイルを一時的に借りて動作させてみる

年式が古い車両では、コイルの経年劣化は避けられず、5〜10年を目安に交換を検討してもよいでしょう。

交換費用とおすすめ製品

イグニッションコイルの交換費用は、パーツ代で純正新品なら5,000〜10,000円前後、社外品であれば3,000円台からあります。工賃を含めると合計で1万円〜1.5万円程度見ておくと安心です。

信頼性の高い社外品としては、NGKやPOSH、キタコなどの製品が挙げられます。高回転域の点火安定性や耐熱性に優れるものもあるため、性能向上を狙っての交換にもおすすめです。

イグニッション以外の可能性も考慮する

イグニッションコイルが原因でない場合、点火系以外の下記トラブルの可能性もあります。

  • 燃料供給系:インジェクターの詰まりや燃料ポンプの不調
  • エアフローセンサーの誤作動:アイドリングに影響を与えるセンサー異常
  • エア吸入系の二次エア混入:ホース劣化やガスケットの抜け

これらは整備士による診断が必要となる場合が多いですが、まずは点火系から順に確認するのが一般的です。

まとめ:高温時のエンストはイグニッションコイルが原因かも?

冷間時は問題なく始動し、温まるとエンストしやすい症状がある場合、イグニッションコイルの熱による劣化を最優先で疑ってみましょう。部品のチェックはDIYでも可能で、交換も比較的容易です。快適なバイクライフのために、症状が出始めたら早めの対応をおすすめします。

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