中古車購入を検討していた矢先に、販売業者側の作業ミスで納車が遅れたり、トラブルに巻き込まれるケースがあります。特に、バッテリーの逆接続のような初歩的なミスが発生した場合、購入者としては不信感を持って当然です。この記事では、中古車販売における作業ミスの実態と、迷惑料やキャンセル対応など、ユーザーが知っておくべきポイントを詳しく解説します。
バッテリーの逆接続とは何か?
バッテリーの「逆接続」とは、プラスとマイナスの端子を誤って接続するミスのことです。この行為は重大な電装系トラブルの原因になり得ます。ECU(電子制御ユニット)、ヒューズ、センサー類が破損する可能性があり、単なる初歩的ミスと片付けられない危険性を孕んでいます。
本来であれば、整備士が行うべき作業であり、営業スタッフによる整備はコンプライアンス上も問題とされます。
このようなミスはよくあることなのか?
結論から言うと、バッテリーの逆接続は「よくある」ミスではありません。特にプロの整備業者や認証工場では極めて稀な事例です。もし営業スタッフが点検や整備に関わり、その結果として故障が起きたのであれば、整備不良・業務範囲逸脱による重大な過失と評価される可能性もあります。
中古車業界の信頼性を問われるようなミスであり、ユーザーが不信感を抱くのは当然です。
「契約キャンセルできます」と言われたときの対応
業者側が「キャンセル可能」と述べた場合、それは購入者に不利益を回避させるための一つの選択肢です。契約内容によっては、手付金や違約金の有無が変わりますが、今回のような業者側の重大な過失が原因である場合、契約解除・返金は当然の権利です。
キャンセルに伴って納車が遅れたり、代替車探しで時間的・経済的損失が発生している場合には、損害賠償や迷惑料の請求も視野に入ります。
迷惑料(損害賠償)の請求は可能か?
法律的には、契約不履行または債務不履行に該当する場合、損害賠償の請求は可能です。ただし、その金額や請求の根拠には実費(代車費用・レンタカー代・交通費など)を証明する必要があります。
たとえば、「車検切れ直前に代車もなく別車両を急きょ手配しなければならなくなった」などの事情がある場合、業者に説明し、実費分の請求交渉をすることが望ましいです。
消費者としての対処方法と相談先
対応に納得がいかない場合、以下のような相談機関に問い合わせることが可能です。
- 消費生活センター(全国共通番号:188)
- 自動車公正取引協議会(JPUC)
- 国民生活センター
また、契約書や見積書の控え、メールや通話履歴などはすべて保管しておきましょう。これらは交渉や相談時に重要な証拠となります。
まとめ
バッテリー逆接続のような初歩的かつ重大な作業ミスは、中古車販売業者としての信頼を大きく損なうものです。契約のキャンセルや返金は当然として、状況によっては損害賠償の交渉も可能です。納車遅延により実害が生じた場合は、消費者センターなどの専門機関を通じて正式に対応を求めましょう。
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