アメリカンバイクでサーキットを走る!Vツインの限界に挑むレースカルチャー

カスタマイズ

アメリカンバイクといえば、重厚なクルーザーやVツインエンジンの鼓動が魅力ですが、サーキットとは無縁のイメージを持つ方も多いかもしれません。実は近年、アメリカンバイクをベースにしたサーキット仕様や、それを競うレースシーンが静かに盛り上がっています。

アメリカの伝統とモータースポーツの融合

アメリカではNASCARやモトクロス、フラットトラックレースなどモータースポーツ文化が深く根付いています。その中で、伝統的なVツインバイクを使ったロードレース「King of the Baggers」が注目を集めています。

このレースは、ハーレー・ダビッドソンやインディアンの大型バガーモデルをカスタムしてサーキットを走らせる異色のカテゴリーで、ロードアメリカやラグナ・セカといった有名サーキットで開催され、全米でファンを増やしています。

King of the Baggersとは?

King of the Baggers(KOTB)は、ツーリングバイクにカウルやサドルバッグを残したまま、サスペンションやブレーキ、エンジンを強化し、完全にレース仕様に仕上げて競うレースシリーズです。2020年に初開催され、そのユニークさと迫力から大きな話題を呼びました。

ハーレーのScreamin’ Eagleチームや、インディアンのFactory Racingなど、メーカー直系のワークスチームも参戦。Vツインで200km/h超えを狙うレース展開は圧巻です。

ハーレーVツインのサーキット仕様:実際のカスタム例

市販のハーレー・ストリートグライドやロードグライドをベースに、サスペンションはオーリンズ、ブレンボのラジアルキャリパー、チューニングECUなどが装備されます。パフォーマンス向上のため軽量ホイールやレース用タイヤも導入され、一台あたりの改造費は数百万円に及ぶことも

エンジンもフルチューンされ、150馬力を超える車両も珍しくありません。公道仕様とはまったく異なるバイクに変貌しています。

他にもあるアメリカンバイクのレース文化

アメリカンバイクのレースはKing of the Baggersだけではありません。たとえば以下のようなレースも存在します。

  • Hooligan Flat Track:ストリートバイクをベースにしたダートトラックレース
  • Super Hooligan:トラッカーやカフェレーサースタイルのバイクで競うオンロード&オフロード混合イベント
  • ドラッグレース:Vツインを使った直線番長の加速勝負も人気

これらのカテゴリでも、ハーレーやインディアン、さらにはカスタムメーカーの手が入ったアメリカンバイクが活躍しています。

日本でも楽しめる?アメリカンで走るトラックデイ

日本でもサーキット走行会やトラックデイにアメリカンバイクで参加する人は少数ながら存在します。たとえばツインリンクもてぎや鈴鹿ツインサーキットなどで、改造したハーレーやビューエルを走らせる光景も。

もちろん、コーナリング性能や軽快さはスポーツバイクには劣りますが、重い車体でサーキットを制する醍醐味は格別です。

まとめ:アメリカンバイクはサーキットでも戦える

ハーレーやインディアンといったアメリカンバイクでも、しっかりとカスタムすればサーキットを走り、戦えるポテンシャルを持っています。King of the Baggersに代表されるレースシーンは、今後さらに拡大が期待される分野です。

モータースポーツに興味があるなら、「アメリカン=のんびりツーリング」だけでなく、「Vツインでサーキットを攻める」新たな世界にもぜひ目を向けてみてください。

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