かつて存在した「自動車免許と一緒に大型二輪免許も取得できる制度」について耳にしたことがある方も多いかもしれません。しかし、その制度は現在どうなっているのでしょうか?本記事では、現行の免許制度と過去の制度の違いを踏まえつつ、今から中型・大型バイク免許を取得するための方法をわかりやすく解説します。
かつて存在した大型二輪免許の併合制度とは?
1990年代以前、一部の教習所では「普通車免許の合宿取得プラン」にオプションで大型二輪の限定解除(通称:一発試験対策)を加えることができるプランが存在しました。これは法制度というよりも、教習所独自のカリキュラムによって提供されていたものです。
現在では、このような制度は廃止されており、大型二輪免許は独立した資格として取得する必要があります。
現在の中型・大型バイク免許の取得制度
現在の制度では、以下のようなステップが必要です。
- 中型二輪免許(普通二輪):16歳以上。MT車免許を持っていれば学科免除。
- 大型二輪免許:18歳以上。普通二輪免許を持っていれば教習時間は短縮。
なお、「中型免許(8t限定)」や「ゴールド免許」などがあっても、バイク免許とは別扱いです。
限定解除の仕組みは今も健在
現在の制度でも「限定解除」という名称は残っていますが、内容が異なります。たとえば。
- AT限定普通二輪→MTへの限定解除
- 普通二輪→大型二輪(新規取得扱い)
「大型二輪」については、新たに技能・学科の教習を受けて卒業検定に合格する必要があります。つまり、「限定解除で一気に大型へジャンプ」は現状では不可です。
教習所での免許取得の流れと費用感
教習所で免許を取得する場合の流れは以下の通りです。
- 教習所の入校手続き
- 適性検査・技能教習・学科教習(必要に応じて)
- 卒業検定
- 運転免許試験場で交付手続き
費用の目安は以下の通りです(地域差あり)。
- 普通二輪(MT):10〜15万円
- 大型二輪(普通二輪保有):8〜12万円
合宿免許であればパック料金で割安になるケースもあります。
どちらの免許から取得するべき?
現在バイクの免許を一切持っていない場合は、まずは普通二輪(中型)からの取得が一般的です。ただし、将来的に大型に乗りたい明確な意思がある方は、最初から大型にチャレンジする方が費用も手間も少なく済みます。
特に大型バイクに憧れがある方や、過去に乗車経験がある方は、最初から大型免許取得を目指すのもおすすめです。
まとめ|昔の制度に頼らず、現行ルールで安全にステップアップ
かつて存在した「普通免許と一緒に大型バイクも取得できる制度」は現在では終了しています。現在の制度では、段階的な取得が基本となっており、それぞれの免許種別に応じた教習や試験が求められます。
しかし、現在は教習所のカリキュラムが充実しており、合格率も上がっているため、年齢やブランクを気にする必要はありません。中型免許や大型免許の取得を目指すなら、まずは地元の教習所で相談してみることをおすすめします。
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