高級セダンとして知られるレクサスLS600hは、圧倒的な存在感と快適性から若者の憧れの対象になることも少なくありません。とくに学生時代に「憧れのクルマに乗ってみたい」という想いは、人生の中でも特別な衝動でしょう。本記事では、19歳の専門学生が中古のレクサスLS600h(平成20年式・13万km)を検討する際に知っておきたい現実的な維持費やリスクについて、具体的に解説します。
13万km超のレクサスLS600hの信頼性とリスク
レクサスはトヨタの高級ブランドであり、品質・耐久性ともに優れていると言われています。しかし、13万kmを超えると各種部品の消耗が本格化し、突発的な故障や高額修理のリスクが高まります。
たとえば、ハイブリッドバッテリーの寿命が近づいていた場合、交換費用だけで30〜40万円以上になる可能性があります。エアサスや電子制御システムなど高級車特有のパーツも高額です。中古購入前には、整備記録の確認や専門店での診断を受けることを強くおすすめします。
保険料は若年層にとって非常に高額
任意保険料は年齢や等級、車両の種類によって大きく変動します。19歳の未成年で初めて保険に加入する場合、最も低い等級からのスタートとなり、スポーツカーや高級セダンといった事故リスクの高い車種は保険料が跳ね上がる傾向にあります。
具体的には、年間30万円〜40万円(月あたり2.5〜3.5万円)ほどが想定されます。対人・対物無制限、車両保険なしのプランでも20万円台後半からになることが多いため、見積もりは必ず事前に数社から取得しましょう。
自動車税・重量税の内訳と負担感
レクサスLS600hの排気量は5,000ccクラスであり、自動車税は年間約88,000円が標準です。これに加え、重量税は新車登録から13年以上経過していると税率が上がり、車検ごと(2年毎)に約50,000円〜60,000円が必要となります。
つまり、税金だけで年間10万円超の出費が発生し、それに加えて自賠責保険料(2年で約21,000円)や車検整備費も加わるため、まとまった維持費を見積もっておく必要があります。
ガソリン代・メンテナンス費の現実
LS600hはハイブリッドとはいえ車重が2トンを超える大型セダンであり、燃費は実燃費でリッター8〜10kmほど。毎月の走行距離が500km程度なら、ガソリン代は月8,000〜10,000円程度に収まる可能性はありますが、それ以上走ると負担は増加します。
また、定期的なオイル交換・タイヤ交換(1本2〜4万円)などの消耗品費用も割高であるため、日常的なメンテナンスにも年間10〜20万円程度の予算は必要です。
学生で高級セダンに乗るメリットと注意点
「若いからこそ今しかできない体験をしたい」という気持ちはとても大切です。高級車に乗ることで得られる満足感や周囲の反応は、確かに大きな魅力となるでしょう。
ただし、見栄のための購入が生活を圧迫することは本末転倒です。日々のアルバイト収入から保険・税金・メンテナンスを捻出し、突然の修理にも対応できる「余力」を持っているかどうかが最重要の判断基準です。
まとめ:夢と現実のバランスをとって賢く選ぼう
レクサスLS600hは、たしかに魅力あふれる車種ですが、年式・走行距離・維持費・保険料など、購入前に確認すべきポイントが多数あります。特に19歳で初めての車所有を検討している場合は、憧れを現実に変えるためにも慎重なシミュレーションが必要です。
「所有」だけにこだわらず、レンタカーやカーシェアで一時的に乗ってみるなど、リスクの少ない方法で夢を叶える選択肢もぜひ視野に入れてみてください。
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