愛車のマフラー音をもう少しだけ大きくしたい、けれども合法範囲は守りたい——そんな悩みを持つカスタムファンは少なくありません。この記事では、92dBから96dB程度への音量アップを目指す方法を、現行法規の枠内でできる範囲でわかりやすく解説します。
マフラー音量を左右する主な要素とは
まず、マフラーの音量は単にマフラー本体だけでは決まりません。以下のような構成要素が複雑に影響しています。
- 中間パイプの太さ
- サイレンサー(消音機)の構造
- 触媒の有無と位置
- エンジンの排気量・回転数
これらを正しく理解することで、より効果的に音量チューニングが可能になります。
バッフルの取り外し・変更で手軽に音量アップ
最も簡単で手軽な方法の一つが、マフラーバッフルの取り外しです。多くの市販マフラーには脱着式バッフルが付属しており、これを外すことで数dBの音量アップが可能です。
ただし、バッフルを外した状態で騒音規制を超える場合、公道走行は違法となるので必ず近接排気騒音を測定しましょう。
サイレンサーの変更で音質も音圧も調整
音量アップと同時に音質も向上させたいなら、サイレンサー(消音器)の交換が効果的です。特に「ストレート構造」や「パンチングメッシュ内蔵型」のサイレンサーに変更することで、低音が強調され音圧もアップしやすくなります。
例:フジツボ、HKS、柿本などのメーカー製で、音量が94〜96dBに設定されているモデルに交換。
中間パイプ径の見直しも効果あり
中間パイプの径を広げると排気効率が向上し、それに伴って排気音も増大します。一般的にφ50mm→φ60mmへ拡張すると、3〜5dB程度音が変わる場合もあります。
ただし、エンジン出力やトルクバンドにも影響するため、街乗り中心の方にはデメリットも。
音量アップの限界と法的注意点
現在の車検制度では、近接排気騒音の上限は96dB(ガソリン車)が基準です。つまり、92dBから96dBを目指す場合、実測でギリギリを狙うことになります。
そのため、あくまでJQR(保安基準適合)認証のある製品に限ってカスタムするのが安全策です。
まとめ:合法的に音量アップを狙うには
- バッフル脱着や交換で+2〜3dBが可能
- サイレンサーや中間パイプの見直しで音質改善&音圧UP
- 96dBの規制値を超えないことが絶対条件
- 音だけでなく性能への影響も視野に入れる
カスタムは自己満足で終わるのではなく、他人や法令に配慮したスマートな選択が大切です。音量アップも安全とバランスの中で楽しみましょう。
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