50ccスクーター、特にヤマハのリモコンJOG(SA16J)に乗っている方から、「タンデム(2人乗り)ってできるの?」という疑問はよく聞かれます。実は、このような原付一種でのタンデムは、単にステップを取り付ければ合法になるわけではありません。この記事では、リモコンJOGでタンデム走行を合法にする条件とその手続きについて詳しく解説します。
リモコンJOG(SA16J)の区分と基本仕様
まず、リモコンJOG(SA16J)は50ccの原付一種に該当します。標準では1人乗り仕様で設計されており、ナンバープレートが黄色でも、それは排気量拡張による登録であって、構造が変わっていなければ乗車定員も変わりません。
そのため、たとえ排気量を拡大して黄色ナンバー(50cc超〜90cc以下)を取得していても、フットステップをつけただけでは合法的に2人乗りはできません。
タンデムが許可される条件とは?
原付バイクでタンデムを可能にするには、以下の条件をすべて満たす必要があります。
- 構造上、2人乗り対応になっている(タンデムステップ・シート等がある)
- 車検証・登録情報上の乗車定員が「2人」になっている
- ナンバープレートが90cc超(原付二種II類・ピンクナンバー)であること
これらの条件を満たすには、構造変更申請を行う必要がある場合がほとんどです。
合法的にタンデム化する手順
以下がリモコンJOGなど原付を合法的にタンデム化するための手順です。
- バイクの排気量を51cc以上にボアアップ(90cc超が理想)
- タンデムステップ、2人掛けシート、必要に応じてグラブバーを装着
- 陸運局で構造変更手続きを行い、乗車定員を「2人」に変更
- 原付二種II類(90cc超〜125cc)の登録に変更
この手続きは一部DIYでも可能ですが、整備士やカスタムバイク専門店に相談するとスムーズです。
タンデムした場合の違法リスクと罰則
条件を満たさずに2人乗りをすると、道路交通法違反として以下のリスクがあります。
- 違反点数:1点
- 反則金:6,000円(普通二輪車の場合)
- 事故時の過失割合悪化、保険の適用外
また、重大事故の場合、整備不良や違法改造として刑事責任を問われる可能性もあります。
実際の例:構造変更でタンデム合法化したケース
たとえば、リモコンJOG(SA16J)を72ccにボアアップし、タンデムステップや2人掛けシートを取り付けた上で構造変更を行い、乗車定員を2名に変更した事例があります。このように手順を踏めば合法的にタンデムが可能になります。
ただし、自治体や陸運局によって手続き内容に若干の違いがあるため、事前確認は必須です。
まとめ:リモコンJOGでタンデムするなら合法手続きを忘れずに
リモコンJOG(SA16J)でタンデム走行をするには、単にタンデムステップをつけるだけでは不十分です。排気量拡大と構造変更登録、そして正しい車両区分への登録変更が必要です。違法行為を避け、安全で安心なタンデムライフを楽しむために、きちんとした手続きを行いましょう。
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