バイクのフレーム塗装は、愛車をより美しく保つ手段のひとつです。特にVTR250のようなスタイリッシュなモデルであれば、塗装による印象の変化は大きな魅力となります。本記事では、筆塗りでのフレーム塗装の可否や注意点、タッチアップとの違いについて詳しく解説します。
VTR250のフレーム塗装を考える前に
まず前提として、バイクのフレームは構造部にあたるため、強度や安全性に関わる大規模な加工は避けるべきです。しかし、表面の小さな傷やサビの補修、外観のリフレッシュ目的であれば塗装は有効です。
特にVTR250はトラスフレームが目立つ設計になっているため、塗装の仕上がりがバイク全体の印象を左右します。
筆塗りで塗装すると筆跡は残るのか?
結論から言えば、一般的な筆塗りでは筆跡が残るリスクが高いです。特に光沢のある黒などではムラやタレが目立ちやすく、丁寧に塗ってもプロのような均一な仕上がりにするのは難しいといえます。
ただし、筆の種類や塗料、塗り方によってある程度改善できます。たとえば、以下のような方法があります。
- 極細の高品質な筆を使用する
- 下地処理をしっかり行い、塗装面を滑らかにしておく
- 塗料は希釈して薄く何度も重ね塗りする
- 乾燥後にコンパウンドで研磨して均す
タッチアップとの違いと使い分け
タッチアップはごく小さなキズの補修向きで、塗料を点状に乗せるだけの簡易的な方法です。筆塗りよりも作業範囲が狭く、目立たなくすることが目的です。
一方で筆塗りはもう少し広い範囲を塗り替えたいときに使います。例えばフレームにできた小さなサビを落としたあと、周囲も含めて色を整えたい場合などには適しています。
おすすめの塗装方法:スプレー塗装も視野に
可能であれば、スプレー塗装の方が圧倒的に綺麗な仕上がりになります。特にマスキングをしっかりすればDIYでも十分なクオリティが出せます。
以下のような手順で行うと良いでしょう。
- 表面の汚れやサビを取り除く
- 耐水ペーパーなどで下地を整える
- 脱脂してからマスキング
- プラサフ(下地剤)を吹き、十分に乾かす
- 塗料を数回に分けて薄くスプレー
- 必要に応じてクリアを仕上げに吹く
スプレー缶は1,000~2,000円ほどで購入可能です。
実際に塗装を行った例
筆者が過去に行った例では、VTR250のサブフレーム部をブラックで塗装しました。最初は筆塗りを試みましたが、光の反射でムラが目立ったため、最終的にはスプレーでやり直すことに。結果として、スプレーの方が塗膜の美しさ、耐久性ともに優れていました。
筆塗りはあくまで応急処置や部分補修向け、広範囲にわたる美観の修復にはスプレーをおすすめします。
まとめ:状況に応じた塗装方法の選択が鍵
VTR250のフレーム塗装は、自分でも行うことができますが、仕上がりを重視するなら筆塗りよりもスプレー塗装が望ましいです。筆塗りは筆跡が残る可能性が高いため、小さな傷へのタッチアップに留めるのが無難でしょう。自分の技術や目的に合わせて、最適な塗装方法を選んでください。
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