近年、人気のミニバン「アルファード」や「ヴェルファイア」の購入を検討している方の間で、「残価設定クレジット(残クレ)でしか買えない」という声が話題になっています。実際、SNSや口コミでは「現金一括や通常ローンが選べない」といった体験談も見られます。本記事では、なぜアルファードで「残クレ」販売が中心になっているのか、その背景や実情を解説し、レクサスとの違いも合わせて紹介します。
そもそも「残クレ」とは?仕組みをおさらい
残価設定クレジット(通称:残クレ)とは、3年や5年後の車の価値(残価)をあらかじめ設定し、その分を除いた金額でローンを組む支払い方法です。月々の支払いが抑えられるメリットがあり、近年では新車販売の主流のひとつとなっています。
たとえば、500万円の車で残価が250万円なら、ローンは差額の250万円に対して組まれるため、毎月の負担が軽くなります。ただし、期間終了時には「返却」「買い取り」「再ローン」などの選択が必要です。
アルファードで残クレ中心の理由
2023年以降、新型アルファードでは特に「残クレ」が強く推奨されている傾向があります。これは人気車種で需要が高いため、ディーラー側が車両回転率を高め、中古市場に良質な在庫を戻すために残クレを戦略的に導入していると言われています。
さらに、アルファードはプレミア価格でリセールバリューが非常に高く、残価設定がしやすい車種であることも理由のひとつです。そのため「現金一括購入を断られた」という事例すら見られました。
トヨタ社長が謝罪した背景とは?
一部メディアやSNSで報じられた「トヨタ社長の謝罪」は、特定の販売店で残クレ強制のような販売スタイルが行われていたことを受けたものでした。正式には「販売方法が偏っていたこと」について反省を表明したもので、全店舗に一律で強制されていたわけではありません。
現在は、販売方法の見直しも進められており、地域や販売店によっては現金一括や通常ローンも相談可能になってきています。
レクサスはなぜ違うのか?
一方、レクサスでは従来から「残クレ以外の選択肢」も多く提供されています。これはレクサスが独立したブランド戦略をとっており、販売店舗(レクサス店)での顧客体験を重視しているためです。
また、高級ブランドとしての位置づけから、購入者が現金や通常ローンを好む傾向があり、無理に残クレを勧めることが少ないのも特徴です。
購入希望者が取るべき選択肢とアドバイス
アルファードを購入したいが「残クレは不安」「できれば一括で買いたい」と考える方は、以下のような対応をおすすめします。
- 販売店を複数回って、条件を比較する
- 「残クレ以外の方法を希望」と明確に伝える
- 中古車としての購入も検討する
実際に、関東のあるトヨタ販売店では、一括払いでの購入を相談したところ、あっさり通ったという例もあります。店舗や営業担当者によって対応が異なるため、交渉は重要です。
まとめ:残クレは選択肢のひとつ、強制ではない
アルファードにおける「残クレしか選べない」という印象は、一部の販売現場での偏った対応が原因でした。現在ではトヨタ側もその点を認識し、販売手法の見直しが進んでいます。
購入希望者としては、自分にとって最適な支払い方法を選ぶためにも、複数の販売店で情報を集めることが大切です。「残クレ=悪」というわけではなく、それが向いている人も多く存在します。重要なのは、自分のライフプランや資金状況に合わせた選択をすることです。
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