社外マフラーへの交換は、見た目や音質を大きく変化させる人気カスタムの一つですが、特定の回転数で発生するビビリ音(共振音)に悩まされることも少なくありません。本記事では、ADV160にBEAMS CORSA-EVO IIを装着した際に起きやすい「ビビリ音」の原因と対策を中心に解説します。
ビビリ音とは?どんな症状か
ビビリ音とは、特定の回転域で金属同士が共振・振動して発生する異音を指します。ADV160のようなスクーターに社外マフラーを装着した際、3,500〜4,000rpm前後で「ガガガ」「シュルシュル」といった音が発生するケースがあります。
この音は、排気系の振動やフレームとマフラーの接触、スプリングやバンド類の緩みなど、さまざまな原因が複合的に絡んでいる場合があります。
ビビリ音の原因とよくある発生ポイント
- マフラー本体やジョイント部の締め付け不足:締め付けトルク不足、またはガスケットの圧縮不足。
- スプリングやバンド類の共振:細い金属が共振してビビる。
- ステーやマフラーガードの緩み:細かいパーツが振動で接触している。
- 接触干渉:マフラーがカウルやステップと微妙に干渉している。
いずれも、組み付け時のズレや経年劣化で起きやすいポイントです。
実際に行えるビビリ音の対処法
まず、取り付けボルト・ナット類のトルク確認をしましょう。メーカー指定トルクに合わせて締め直すことで、共振が軽減するケースがあります。
次に、スプリングやバンドの振動対策として「耐熱チューブ」や「シリコンチューブ」を装着するのは有効な手段です。それでも改善しない場合は、スプリング自体を別形状のものに変更してみるのも一つの方法です。
さらに、耐熱ゴムパッドやフェルトなどでステーの接触部分に緩衝材を挟み込むことで微振動を防止する手法も効果があります。
社外マフラー特有のクセと認識
社外マフラーは純正より軽量で肉厚も薄いため、共振しやすい特性があります。特にCORSA-EVO IIのようにパフォーマンス重視の設計では、このようなビビリ音が発生することもあります。
完全にゼロにするのは難しい場合もあるため、「仕様上多少のビビリ音は許容する」という考え方も必要です。ただし、異常な音や明らかな破損兆候がある場合は速やかに確認を行いましょう。
ショップや専門業者への相談も有効
何度組み直しても改善しない場合、マフラー専門店やバイクショップで診てもらうのも良い選択です。プロであれば、どこが共振しているかを聴き分けて、音の出どころを特定する専用ツールなどを使って調整してくれます。
また、取り付け時のワッシャー追加やガスケット交換など、細かい工夫で症状を軽減できるケースも多いです。
まとめ:小さな異音でも放置せず、段階的に対処を
マフラーからのビビリ音は、走行時の快適さを損なうだけでなく、他の部品への影響を及ぼす可能性もあります。段階的なチェックと工夫で、静かな排気音を手に入れましょう。
最終的には、「許容範囲」か「重大な異常か」を見極める判断力も重要です。あなたの愛車ADV160との快適なバイクライフのために、丁寧なメンテナンスと観察を続けてください。
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